鈴木靴下(TEL;0745・44・0132)は、兼業農家がきっかけで、自社商品「米ぬか靴下」を商品化して快走。鈴木和夫社長を先頭に手袋、アームカバーなども開発、素肌に優しい米ぬか商品がヒットを飛ばしている。
「大手スポーツメーカーにOEM供給をしているが、オリジナル靴下がつくれないかと考えたのがきっかけです」と2代目の鈴木社長。実家は農家で、経営の合い間には米づくりも行う。
「子どものころ米ぬかで板張りの廊下を磨いていたことを思い出し、ぬかを使えないか」と“米ぬか靴下”が閃いた。自宅で鍋にぬかを入れて靴下を煮込んだ。でも、乾燥するとぬかが落ちてしまい、ものにはならなかった。
和歌山県工業技術センターの谷口久次先生、築野食品工業、オーミケンシの協力を得て、米ぬかの天然美肌成分をレーヨンに練り込んだ「米ぬか繊維SK」を開発。現在は通販を中心に、量販店や調剤薬局などで販売する。
米ぬか繊維とシリコンをセットにした「米ぬかシリコンソックス」や大手通販向けの「米ぬかしっとり靴下」などが大ヒット。その後、「米ぬかおやすみ手袋」「米ぬかエステネックウォーマー」「同レッグウォーマー」などを商品化する。
最近では、鈴木社長と長女みどりさん、製造現場スタッフで開発プロジェクトチームを発足。大手パジャマメーカーや肌着メーカーともコラボをすすめ、今春には大手量販店にも並ぶ。また、米ぬか商品以外にも携帯用ウォーマー、4層構造の温か靴下も開発中。米ぬかシリーズは売上高の17%だが、3年後には開発中の商品も含め50%までに高めたい計画。
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