奈良のアスカグリーンファーム(TEL;0747・24・3810)は、純国産希少な白きくらげの生産事業者を募集し、全国展開に乗り出す。また、近畿大学薬学部とも連携したプロジェクトを始動、5年以内にも株式上場を目指す。
奈良県五條市相谷町の自然豊かな場所約3500坪で、きくらげの中でも珍しい白きくらげをメインに栽培。年末には年産54トン体制と、日本一の生産、販売実績を誇る。
きくらげレシピの開発など料理需要の拡大を図る一方、健康やアンチエイジングの機能を重視。ナノ化したサプリメントにも力を入れている。
自社栽培場だけでは需要に追いつかないため、全国の生産事業者に呼びかけた供給体制を構築する。自社生産の広葉樹のオガクズをベースにした菌床を提携先に提供し、生産技術指導を行う。
栽培した白きくらげや乾燥・加工など六次化した白きくらげ商品は、アスカグリーンファームが買い取る仕組み。「農業は儲からないと言われていますが、白きくらげで儲かるビジネスモデルをつくりたい」と森脇信之社長。
この4月からは近畿大学薬学部への委託研究と連動してきくらげ研究プロジェクト「Kiku L ab.」を始動。強い菌床の開発や化粧品、サプリメントの開発にも取り組み、「近大マグロに続く近大きくらげの商品化開発を進めたい」と社長代理の山本人彰さん。
奈良から全国、世界へ白きくらげを発信しようとしている。
プロフィール=奈良県橿原市でビルメンテナンスを行うアスカ美装(8社)の1社。グループの年商は70億円、スタッフは1500人。農業法人を設立、奈良の特産品を生産販売、その一環として白きくらげを生産。白きくらげには、免疫力を高め抗がん作用があるビタミンDが黒きくらげに比べて6倍もあり、食品の中で最も含有量が多い。不溶性食物繊維、カルシウム、鉄分、植物性コラーゲンも多く含まれるスーパーフードだ。
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