『中小企業は実学だ！』(Free)

2017年2月26日

◎パネルディスカッションもいろいろ

関西を元気にするパネルディスカッションに、時々呼ばれてお話をさせてもらっています。経済団体、官庁関係、民間企業主催。それぞれの主催者によっても、ちょっと雰囲気が違って来ます。
事前に打ち合わせをしたりして、どんな話をすべきかなど、こと細かく調整することもあります。一方、当日その場でパネラー同士が顔合わせをして、即本番になることもあります。

◎即興、アドリブがおもしろい

ボクの感じでいうと、あまり細かく打ち合わせをすると、実際のセミナーではイマイチ盛り上がらず、あまり面白くありません。逆に、打ち合わせをソコソコに本番で、急にふられたりすると皆さん面白いことを次々と言われて、結構盛り上がります。
テレビでタレントさんが、ひな壇で次々と面白いこと言えるのは、急にふられているから。即興、アドリブで本音が出てくるから、視聴者に受けると思います。最初から、これ言ったろうと思って喋ったことで、大受けしたことはめったにありません。

◎関東の国立大学のシンポ

ということで、この種のパネルディスカッションや討論会、シンポジウムでは、あまり最初から落とし所や結論めいたことを考えずに、自由に喋ってもらった方が盛り上がるのです。先日、参加したセミナーは今までとはちょっと違う雰囲気でした。
関東の著名な国立大学主催のセミナーでした。関西財界人の中にも、こちらの卒業生がたくさんおられます。ただ、関西の一般の人には少し馴染みがないということで、毎年、この種のセミナーを開催されておられます。

◎メディア代表で選ばれた

今回は、ボクもそのパネルディスカッションのメンバーに入れてもらい、関西の元気企業のヒミツを話させてもらいました。パネラーでは、国公立の大学教授ばかりで、民間企業はボクだけ。それも、日本一小さい新聞社です。本来なら大手メディアの人が出るべきだと思うのです。
こちらの国立大学を卒業され、大手新聞社で大阪の経済部長をされた方もおられます。たぶん大手メディアの人なら、大阪の凋落、暗い話ばかりになりそうと思われたのでしょう。そこで、ちょっと賑やかしにボクが選ばれたと思います。

◎教授に経営コンテスト

皆さん大阪が発展した歴史、なぜ大阪が衰退しているか、京都企業と大阪企業の違いなどをお話しになりました。うーん、なるほどと納得すると話ばかりでした。ただ、関西経済を元気にするにはどうすれば良いか？具体的な話がなかなか見えないのです。
この国立大学の先生が関西の中小企業に1年間顧問で入って、社長の片腕となり売り上げ、利益を伸ばす仕組みをつくる。そんなコンペでもすれば、ごっつい盛り上がらと思います。メディアも取材に殺到するでしょう。ひょっとしたらこちらの大学の学生も、関西の中小企業に就職してくれるかも知れません。

◎「あいうえお」経営を

残念ながら、パネラディスカッションではそんな提案が出来る雰囲気でもありませんでした。ボクはアカデミックとは対極にあるベタな「あいうえお経営」の話を簡単にさせてもらいました。

◎分析できても予測は…

中小企業の経営は、理屈や科学的なものではないと思います。急成長した会社の分析はできても、この会社が将来成長するか、なかなか予測出来ません。
巨大地震は起こった理由は説明できますが、予測はなかなか出来ない。それと同じです。
中小企業の経営には、未知なそんな魅力がいっぱいあり、そこが面白いのです。まさに、実際にやってみないと分からない実学です。