◎元気な会社には共通点が
元気な会社を取材すると、共通点がいっぱいあります。ボクが講演会などでお話しさせてもらっている「あいうえお経営」もそうです。さらに、もう一つ付け加えることがあります。
事務所や工場がキレイということ。あいうえお経営の“あ”。明るいとも少し関連しますが、人も明るく、さらに事務所もキレイで明るいことです。
◎汚い工場がキレイな工場に
工場では、整理整頓清掃の3S。さらに、清潔、しつけを加えた5Sや環境整備という名前で展開されているところもあります。先日、ある社労士さんの紹介で取材にお邪魔した会社さん。こちらも、工場を大変キレイにされていました。
「こちらの会社とは長いお付き合いです。以前は汚い工場でしたね。それが、今の社長さんになって見違えるようなキレイな工場になりました」と紹介いただいた社労士先生がおっしゃいます。大変、キレイなので、以前の汚いイメージは全くありません。
◎苦しい時に掃除始める
下水道の管路検査・補修機器、生産設備のメンテナンス事業などを行う会社です。「気持ちを込めたモノづくりが持ち味です。苦しい時に始めた掃除、それに続く花壇の整備が会社を元気にしてくれています」と社長さん。
父の後を継いで社長になられましたが、父の子飼いだった幹部社員が次々と退職。経営が厳しい状況に追い込まれ、その時に始めたのが掃除活動でした。
◎不良品、ミスが減る
「毎朝、朝礼の後の10分間を掃除タイムにしました。会社から仕事場への直行を禁止、全員で掃除に取り組みました」と、社長さんはおっしゃいます。その後、3S活動へと展開、汚かった工場が見違えるようなキレイな工場に変身しました。
社長の掃除活動が従業員にも浸透、独自の考えでペンキを塗ったりキレイにし出しました。そうしたら不思議なことが起こりました。不良品、ミスが減り出し、品質の向上につながっていきました。
◎工場周辺の花壇も整備
工場を見に来られた人が、「こんなキレイなところでつくっている製品は間違いない」と、品質面でも高く評価。食品工場や製薬工場からも注文が入るようになりました。
掃除に力を入れ出して、半年で業績がアップし始めました。2年前から工場周辺の花壇整備に取り組んでおられます。工場のゲートには花ポットで飾られました。
◎お花で工場が明るく
さらに、工場入口と駐車場周辺には、地元の造園業者の協力を得て花壇をつくられました。
3S活動をされる町工場は、取材でもよく出会います。でも、お花がいっぱいの工場はあまり見たことがありませんでした。3S活動に加えてお花で、一気に工場のイメージが明るくなります。
◎お花が営業部隊
「来られたお客様からキレイな工場と喜んでもらっています。うちには営業部隊がないので、お花が営業スタッフですね」と笑われます。
経営面でもいろんな工夫をされておられますが、経営が軌道に乗り出したきっかけは掃除でした。
掃除は経営に確実に良い影響を与えます。掃除をしましょう。余裕があれば、お花も植えましょう。掃除と花壇で、元気経営の花を咲かせましょう。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞