◎日本の消費需要は停滞
外国人観光客のインバウンド需要は、相変わらず旺盛です。しかし、日本人の消費需要はそれほどでもありません。物価もほとんど上がりません。モノも売れていません。
まさに、日本の消費需要は停滞したまま。賃上げなどで収入は増えているのですがね。どこで、お金を使っているのか?不思議でなりません。
◎乗馬クラブで謎が解けた
そうしたら、その謎がちょっと解けたような気がしました。先日、取材したのが乗馬クラブでした。全国展開されている大手の乗馬クラブです。山の中にあり、環境の良いところでした。
ボクも独身時代に乗馬クラブに数カ月だけ通った経験があり、乗馬の基礎の基礎を教えてもらいました。馬の乗り方はわかりませんが、乗馬クラブの雰囲気だけは、なんとなく分かっていたつもりでした。
◎ゴージャスな雰囲気
ところが、到着してビックリ。今の乗馬クラブの印象が以前とは全く違っていました。まず、大きな駐車場です。平日の昼前でしたが、ほぼ満席です。
クラブハウスもゴルフ場のようなゴージャスな雰囲気です。受付にはたくさんのスタッフがおられ、来られた方、お帰りになられる方にお声を掛けておられました。
◎大半は女性客
生徒さんの大半は、女性のお客様です。そこで、驚いたのがそのファッションでした。皆さん、騎手のファッションに身を包んでおられました。
乗馬ヘルメットをかぶり、手はなんと皆さん鞭までっておられました。色鮮やかな洋服です。オシャレな騎手のファッションショーを見ているような感じでした。
◎騎手ファッションで来る
ボクがやっていた頃は、Tシャツにジーパンの普段着でした。女性もそんな方ばかり。ヘルメットや鞭を持った人はいませんでした。
クラブハウスも仮設住宅のようなもので、いたって簡素なものでした。それが今は違うのです。馬を乗りこなす人、乗りこなせない人関係なくみんな騎手ファッションで来られています。
◎スポーツはファッション
そうなんです。この姿で馬に乗って乗馬をすることに意味があるのです。馬と一緒の写真を撮る。インスタグラムで、その写真をお友達に送ってあげたりされるのでしょう。
今やスポーツはファッションになっているのです。以前、釣り具メーカーに取材した時、「フイッシングは魚を釣るおっさん趣味だけではありません。オシャレなファッションも大事です。そうすると、女性のお客様が増えます」と言われました。
◎入会金は7万5000円
まさに、同じです。乗馬も馬に乗るだけではないのです。オシャレが大事なのです。
料金は平日会員で入会金7万5000円、月会費1万5000円、騎乗料1500円。このほか、正会員、のんびり乗りたい限定会員、ジュニア会員などもあるそうです。
◎オシャレ気分満喫
決して安いスポーツではありません。モノを買う喜びから、騎手ファッションに身を包んで、かっこよく馬に乗る。このオシャレな優越感が、財布の紐を開けさせています。
馬を乗りこなす本来の目的ではなく、オシャレ気分にしてくれる場を提供しているのです。豊かな日本では、こんなビジネスが求められているのです。
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