◎モノが溢れる日本の家
物不足時代から、今は物あまりの時代です。ついつい今すぐ必要でないものまで買ってしまい、物であふれている家が少なくありません。引っ越しをすると、如何に物が多くあるか、実感してしまいます。
一方、今の若者を中心に物離れが進み、物を買わない、置かない消費者が増えています。先日取材したのは、そんな収納をお仕事にされている女性でした。
◎ちょっと違う“収納の達人”
ボクもこれまでにお片づけ、整理、収納コンサルタントに取材したことがあり、今回もそんな収納名人の方かなと思っていました。ところが、これまでの収納コンサルタントとはちょっと違う“収納の達人”でもありました。
駅から少し遠いところにあり、車で駅までお迎えに来ていただきました。車の中で早くも取材を開始です。車の運転をしながらですから、リラックスに話してもらえます。
◎工務店を主宰
お話をしていると、この女性は単なるコンサルタントではありませんでした。工務店を主宰しておられ、インテリアコーディネーターでもありました。
リフォームで約30年のキャリアをお持ちです。しかし、あることがきっかけで、リフォームだけでなく収納にも力を入れ出されました。
◎豪邸の家が荒れている
リフォーム工事でお宅を訪問した際、あることに気づかれます。外は大変立派な建物ですが、家の中に入ってみると、びっくりでした。物がいっぱい溢れて、グチャグチャになっていました。
家の中がえらい荒れていたのです。リフォーム工事だけでは、家はキレイにならない。家をキレイにするには、収納のことをもっと真剣に考えないといけないと。
◎モデルルームとして活用
「そこからリフォームと並行で収納を勉強するようになりました」と話されます。そんなこんな話をしていると、目的地に到着です。住宅街にある普通の家でした。
この家は、収納を考えてつくられたお宅でした。「私が提案して建てた娘夫婦の家です。収納をしっかり考えた工夫をています」と。娘さん夫婦の了解を得て、お客様に見てもらえるように、モデルルームとして活用されていました。
◎床全体が収納に
中に入れてもらいました。家具なども、収納を考えてつくられたオリジナル家具です。クローゼットなどもいろいろ工夫されています。
さらに、驚いたのは床下収納でした。通常、床下収納というと、台所の床下部分に作る程度です。が、こちらはなんと床下全体を収納庫にされていました。
◎配管メンテも簡単に
恐る恐るはしごを使って床下に入らせてもらいました。1メートル40センチ以下なら、部屋ではなく床下と認められるそうです。
覗かせてもらいました。まあ、たくさんの物が床下保存されていました。屋根裏部屋の活用は良く見かけますが、床下のこんな活用は初めて。床下の配管のメンテナンスも簡単に出来るようになりましたと。感動しました。素晴らしいアイデアです。
◎主婦の収納知恵を活かす
このほか、紙袋の活用やテッシュボックスの置き方など主婦らしい細かな収納の工夫もありました。リフォーム工事の知識があり、さらに主婦の収納知恵も活かされています。
日本のビジネス界で、女性の活躍が浸透しています。大きな枠組みと小さな工夫で家のイメージを変えるように、日本のビジネスのイメージを変えるのも女性かも知れません。頑張れ!日本のなでしこです。
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