◎受給バランス難しい
需要と供給。この2つのバランスが保たれていると、買う人、売る人ともハッピーです。でも、世の中、そう簡単なものではありません。いつも、どっちか片寄ってしまいます。
戦後はモノ不足で、売り手が強い立場でした。早く買いに行かないと、すぐに売り切れになってしまいました。運動会シーズンなど、自分のサイズにあった靴はまずはありませんでしたね。
◎顧客が奴隷から王様に
うどん屋さん、中華料理店から出前を取ろうとしても、なかなか届けてもらえませんでした。文句言うと、出前を断られてします。平身低頭でじっとがまんして注文していました。
今はどうでしょう。ピザなど時間内に届けてもらうのが当たり前。約束の時間より遅れると、値引きされます。ほかにもピザ屋さんいっぱいあるので、「他の店で注文するわ」となってしまいます。
◎独立しやすい焼き鳥ビジネス
先日、取材させてもらったのは焼き鳥店でした。焼き鳥店も、全国チェーンから個人でやっておられるところを含めると、凄い数になると思います。
「学生時代に焼き鳥店でアルバイトしていましたが、私を含めて皆んな独立し、今はそれぞれ焼き鳥店をやっています」とおっしゃいます。仕入れ、焼き方、資金など他の業種に比べて、比較的独立しやすいのかも知れません。
◎サービスにこだわる
確かに、ボクの取材でも焼き鳥店の取材が時々あります。鶏肉にこだわる、タレにこだわる、炭火にこだわると、皆さん他店との差別化を図るために、いろいろと工夫、努力されています。
こちらのお店でも、こだわっていました。何にこだわる?ちょっと変わっていました。焼き鳥そのものだけでなく、サービスにこだわっておられました。
◎歳の数だけ焼き鳥
「たくさんの人に集まっていただき、賑やかにお店を盛り上げたい」とオーナーはおっしゃいます。お客様が喜びそうな多彩なサービスメニューをそろえておられました。
中でもイチオシが、歳の数だけ焼き鳥をプレゼントしてもらえるサービスでした。お店でアンケートに記入して会員登録してもらうと、お誕生日月に招待状が届く仕組み。
◎老いをプラスに感じてもらう
予約して来店すると、歳の数だけ焼き鳥がプレゼントされるのです。70歳なら70本が特製のお誕生日皿に積まれて提供されます。
友達一緒に食べてもOKで、皆んなに祝ってもらえることになります。「あー、また歳とったと老いをマイナスで考えるのではなく、焼き鳥1本増えたと楽しく誕生日を祝って欲しいですね」とおっしゃいます。
◎甲子園球場のペア観戦チケット
また、インスタグラムにお店を紹介すると、ガチャガチャに挑戦できます。中にクーポン券が入っており、甲子園球場阪神戦のペアチケットからドリンク、焼き鳥などが当たる仕組みです。
一方、高砂市社会福祉協議会の「善意銀行」の活動に賛同され、売上げの一部を寄付されいました。近く店舗を移転し、今の3倍約100人収容のお店にされ、お客様サービスをさらに充実する計画です。
◎ちょっとの工夫で
サービスも、値下げや増量だけでなく、ちょっと工夫するといろんなアイデアが浮かびます。ボクも歳の数だけ焼き鳥を食べてみたいと思いました。
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