◎良い会社はすぐ分かる
良い会社か、そうでない会社か?取材しなくてもすぐ分かります。事務所の前に立っただけで。そう、以前にもお話したと思いますが、社長さんにインタビューしなくても、元気な会社はほぼ100%分かります。
先日、改めてそのことを確認しました。訪れたのは東大阪にある廃棄物処理業者さんでした。紹介者からは金属スクラップ屋さんとうかがっており、ある程度の雰囲気を予測していました。
◎地球にありがとう
でも、実際の本社工場に着くと全く違ったイメージでした。入り口にはガードマンがおられ、駐車場を丁寧に案内して下さいました。これだけでも凄いですが、驚くことが他にもいっぱいありました。
事務所入り口付近は、緑の植栽が施され、壁には「地球にありがとう」と書かれていました。お聞きすると、経営理念だそうです。もう、この段階で良い会社の理解が深まって来ます。
◎休憩室もガラス張り
事務所の隣は工場です。持ち込まれた廃棄物を分別され、整理されています。また、携帯電話やパソコンなどの解体作業も行われていました。
事務所の中もガラス張りで区切られていますが、工場側の休憩室もガラス張りでした。明るくて、オシャレな雰囲気です。スクラップ屋さんがガラス張りなのもユニークでした。
◎あいさつ、お掃除
工場には、3つの行動指針「あおSORA ACTION!」と書かれた看板が、あちこちに掛けられていました。さらに、その下には、あいさつ、お掃除、SKH運動と3つの行動指針が書かれています。
あいさつは、明るく・元気に・笑顔で。お掃除は5つのお掃除理念を実現する。毎朝20ー30分の掃除や近隣の掃除、整理整頓もされていました。
◎さん付け、敬語、品格
SKH運動は、ちょっと難しそうです。スタッフの方に教えてもらいました。役職での呼び名を禁止して“さん付け”、それと“敬語”、最後が“品格”でした。その頭文字でSKH運動だそうです。
この3つの行動指針を「毎朝、朝礼で唱和しています」とのことでした。ですから、作業現場はキレイで、お会いするスタッフの方々は皆さん、しっかりとあいさつをしてくれました。
◎イメージが全く違う
従来の廃棄物処理工場のイメージとは全く違いました。また、現場ではたくさんの女性が活躍されていました。現場と事務部門では、女性管理職も存在しています。また、グループ会社では障がい者も雇用さていました。
「ダイバーシティ経営企業100選」にも選ばれています。CSR活動の一環として、地元の小学生を対象にしたエコスクールも開催されていました。廃棄物処理の大切さを小学4年生に訴えておられます。
◎朝食・昼食を無料提供
このほか、河南町では森林保全、琵琶湖の外来魚駆除活動にも取り組んでおられました。
また、福利厚生では全社員に朝食・昼食を無料提供されていました。朝ごはんも無料なのは驚きました。社内のゴルフ、映画部などサークル活動も支援されます。
◎売り上げ目標ない
社内のコミュニケーションづくりとして、毎月1人5000円の懇親会費用を提供、社員同士の交流を応援されます。さらに、子連れ出勤制度、ペット同伴出勤制度など、ユニークな制度も導入されています。
主力取引先の大手企業からも厚い信頼を得ており、ここ10年以上は黒字経営を続けておられました。「売り上げ目標はありません。長く続けることを重視した経営戦略を進めています」と経営幹部はおっしゃいます。
良い会社はもはや売り上げアップを目指されません。持続可能なサステーナブルな会社づくりでした。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞