山洋(電話0721・24・3376)は、年間約60億本の綿棒を生産する日本一の綿棒メーカー。“世の中に無くて市場性、機能性がある”をコンセプトに一般用、工業用、医療用など約400アイテムの商品を提供、3年計画でアジアNo.1を目指す。
「父は技術者で発明者でもあり、爪楊枝の持ち手部分を削った“こけし楊枝”をつくったのも父です」と、中谷洋会長。爪楊枝から独自の製造機械を開発し綿棒を国産化、トップメーカーとなった今もその技術が活かされている。
現在、大阪府富田林市に本社工場、ベトナムにも工場を持つ。当初は輸出用の医療用綿棒をメインにしていたが、「世の中にないもので、ニーズのあるものをつくろう」と、耳かき付き綿棒、ベビー綿棒などの商品を次々と開発した。
綿棒の品質が認められ、大手化粧品メーカー、大手パソコンメーカーからの依頼でアイライン用、ハードディスクの掃除用と綿棒市場を拡大。「大手の仕事は厳しかったですが、技術レベルが一段と向上出来ました」と振り返る。
パッケージも、従来の袋入りから筒状の丸筒ケースを開発して一気に市場を広げた。「ウエット綿棒」「おみくじ綿棒」「360度耳かき風綿棒」などオリジナル綿棒を商品化。一方、手術に使われる医療用の長い綿棒なども販売している。
金額ベースで国内トップメーカーに成長。女性スタッフも加わった開発会議を軸に明日、5年後、10年後を見据えた新商品の開発に力を入れる。3年計画でアジアNo.1、さらに将来は世界市場に本格参入したい考えだ。
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