◎大手企業は学歴がお好き中小企業の取材をしていると、経営者さんから学歴の話はあまり出てきません。逆に大手企業を取材していますと、社長さんからよく聞かれたのが、「君はどこの大学出ているの?」という質問です。
大手企業の社長さんは、学歴にものすごく関心があり、かなりの確率で大学名を聞かれました。社長さんは東大、京大、阪大などが多く、ひょっとしたら後輩かもと思って聞かれるのです。
でも、ボクは「関西大学ですわ」というと、「そうですか」で終わってしまい、学歴の話題はプッツンです。気づきました。「大手企業のトップは学歴のネットワークを築いているんや」ということでした。
◎中小企業は仕事の中身
これがまた、ビジネスには大いに役立つのです。国立大学のネットワークで、飲み会、話が進み、新しいビジネスにつながっていたのです。でも、中小企業では学歴よりも、今のビジネスに関心が集まります。
中小企業の異業種交流会では、経営者の学歴ではなく、どんな事業化をされているのか?一緒にやれそうなのか?に興味を持たれます。先日、取材に訪れたのは、小学生向けのプログラミング教室でした。
◎IT勉強で助かる
うーん、ボクにとっては最も苦手な領域です。システム、ソフトのことはほとんど理解不能な人です。仕組みは分からずに、ただ使わせていただいているだけです。
まだ、お若いベンチャー経営者でした。18歳からプログラマーとして独立されておられました。北海道におられたそうです。「仕事がほとんどなく、大変でした。ITを勉強したことで助かりました」とおっしゃいます。
◎中卒でも天才プログラマー
よくよくお話をお聞きすると、最終学歴は中学卒でした。独学でITを学ばれトップクラスのプログラマーになられたのです。
19歳で情報処理推進機構(IPA)から「天才プログラマー/スーパークリエーター」の認定を受けられました。大手金融機関など1500人以上の新入社員を約3カ月でプログラミングスキルを身につけさせる研修活動を進めて来られました。
◎小学生向けのプログラミング教室
プログラマーに育て上げる経験とノウハウを活かして、現在は新たな取り組みをされていました。それが、小学生向けのロジカ式プログラミング教室でした。
社長が子供向けに独自開発したもので、電子アプリとドリル教材を併用しながら完全個別カリキュラムで学べる教室です。難しいコマンドを使わずに「歩く」「ジャンプ」などのブロックを動かし、ゲーム感覚でプログラミングを理解。子供の理論的思考力や人間力がアップするのが特徴です。
◎全国25店舗を展開中
池田市室町に本部を置きプログラミング教室を全国展開を始めておられます。北海道から九州までFCで全国25店舗を展開中です。
教材の開発力が強みで、初期投資も150万円程度と小資本で事業化できる仕組みです。プログラミングの知識や経験のない主婦が個人事業として、教室を開くことが出来ます。
◎中学生で現役のプログラマー
また、教育事業とは関わりのない中小企業でも、社内の施設を活かしてプログラミング教室の運営が出来るのが特色です。現在店舗の大半は、中小企業さんが経営多角化で参入されているそうです。
「子供向けのプログラミング教室で終わりません。6年間しっかりと学んでもらえば、中学生の頃には現役のプログラマーに匹敵する能力を持つレベルになります」と自信を持たれます。
◎何か秀でるものを
2020年から小学校でのプログラミング教育が必須になることもあり、5年後に1万教室を目標に掲げておられました。学歴は関係ありません。何かに秀でるものがあれば、やって行けます。学歴より才能が求められる良い時代です。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞