安さを売りにしたスーパーマーケットが変質。顔の見える仕入れ、自らつくることで消費者に“ こだわりの食”を訴える。
大近(電話06・6458・261)は、40年以上前から安全な食にこだわる無添加スーパー。6つの自社食品工場は、極力添加物を使わない高品質の食品を製造、「食(おいしい)は愛(うれしい)」をキャッチフレーズに急成長より長く続く長寿経営を目指す。
「大手のようなブランド戦略も出来ていません。普通のスーパーと思って買いに来られるお客様も多いです」と、4代目社長の中津裕彦さん。昭和35年の設立、大阪市福島区に本社を置き、「パントリー&ラッキー」のスーパーマーケット事業を核に、自社食品工場、物流事業を行い、年商は300億円に近い。
JR駅ナカや百貨店、自前の店舗を合わせて関西を中心に33店舗を展開。庶民派スーパーながら、40年近く前から無添加にこだわる異色のスーパー。麺類、豆腐、和洋菓子、漬物、ハム・ソーセージ、和洋惣菜の6つの工場を持つ。数アイテムを除いては添加物不使用の食品を製造する。
また、自ら企画販売するPB商品も、添加物を使用しない。店内では添加物の入
らない惣菜や弁当、専門店よりも美味しく高品質のスイーツ、素材を厳選し添加物
が入らない日本で唯一の自社工場製のハム・ソーセージが並ぶ。
独自の厳しい安全基準を導入。食品に緑と赤の“愛情良品マーク”を表示して、
お客様に知らせる。厳選素材、賞味期限の短い無添加食品と品質を徹底するため、利益を圧迫する要因にはなっているが、経常利益ベースでは黒字を確保し堅実経営を進める。
「消費者に安全安心な食品の大切さを気づいてもらいたい」と、中津社長は今後関東地区での店舗拡大、単品食品の小規模店舗などを検討。時間をかけてでも、その良さが分かってもらえるスーパー経営を目指している。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞