愛知県海陽町にある学校法人海陽学園(電話 0533 • 58• 2406)は、企業が育てる中高一貫の全寮制男子校。将来世界で活躍する次世代リーダーを養成し、考える力、判断する力、表現する力を学ぶ「人問教育学校」として、産業界から注目を集めている。
2020年2月15- 16日に両日、海陽町3丁目、東京ドームの約3つ分の広さを持つキャンバス内で、時事調査発表会を開催。生徒たちだけでなく全国から保護者も集まり賑わった。中学1年生は「2030年の自動車と日本の社会」をテーマに1 人1枚のポスターを制作。「自動運転による影響」「2030 年トヨタは空を飛ぶ」など自動車の未来を予測、保護者や教師、ハウススタッフに説明した。
また、午後からは2年生がグループ単位で「社会において、求められる人材とは~10年後、20年後、30年後の世界~」をテーマにパワーポイント発で表。「AIが出来ない仕事こそ大切」とE張するなど審査員の質問に臆することなく、堂々と意見を述べ会場を沸かせた。
このほか、3年生は「国を発展させるには」をテーマに代表チームを選抜しバワーポイントで発表。4年生(高校1 年生)は「日本は再軍備をするべきか、否か」「自国第一主義に賛成か、反対か」と、大人顔負けの政治課題でそれぞれ賛成派、反対派に分かれてプレゼンとディベートで白熱した論戦が繰り広げられた。
「会社に入ってくる新入社員を見てこのままでは日本大は変ことになると、当時の、経済界人が危機感を覚えたのが きっかけで本校が生まれました」と、海陽中等教育学校の加納啓次教頭。まさに考える力、人間力を育成する教育現場を垣問見る発表内容だ。
50名を超える教師による授業のほか、ハウスマスターや企業から派遣されたフロアマスター 約40名が寮生活をサポート。基礎学力だけでなく生き
る力、考える力、コミュニケーションカ、仲間との協調性など人間力の形成を養う。また、豊田章男トヨ タ自動車社長やノーベル賞受賞者の特別講演、企業訪問・工場見学など社会で役立つ経験を早い段階で学ぶ。
卒業生が賛同企業へ就職するほか、ベンチャーを立ち上げるなど、会社での輝かし い活躍が始まっている。グローバルリーダーを育成したいと、英語教育にも力を入れており、今夏には欧米の学生を迎えたイングリッシュサマーキャンプも計画している。
「関西エリアではまだあ まり知られていません。ぜひ、中小企業経営者様の後継者づくりとして、ご子息やお孫さんに海陽学園で学んでもらいたい」と、アピールしている。
【プロフィール】2006年4月、英国のイートン校をモデルにトヨタ自動車、JR束海、中部電力など名門企業約80社による寄付金約200億円を集めて設立された産業界の教育機関でもある。全国から集まった生徒数は600名弱。現理事長は葛西敬之JR東海名誉会長。
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