◎日本人独特の謙遜さ
中小企業の経営者さんは、「うちのような小さな会社。そんな大きな会社と付き合うことは出来ません」と、よく言われます。日本人独特の謙遜、美徳でもあります。でも、今の時代はちょっと違います。
謙遜でも美徳でもありません。大きなチャンスを失っているのかも知れません。
◎主力は外国人の人材
中小企業だからと自分で壁をつくって、損していることいっぱいあると思います。ボクが知っている中小企業では、技術開発部門の主力メンバーが全て外国人という会社があります。
以前、このコラムでも少しご紹介しました。ニューヨーク州立大学、香港大学、京都大学を卒業の会社になぜこんな世界でもトップレベルの学生が集まるのか?
◎中小企業に興味
不思議に思って経営者にお聞きすると、「よそが募集をかけてないだけですよ」と、簡単におっしゃいました。
日本人の発想なら、そんなところに募集をかけても、来てくれるわけがないと思っています。でも、実際は違って多くの外国人が興味を持ってくれたと言います。
◎中小企業だから良い
「外国人は有名な企業の中に、知らない小さな企業があると逆に興味を持つそうです。面白そう、こんなところで働きたいと、結構来てくれました」と。日本人の採用でも、あえて国立大学の学生に声をけると、問い合わせがあるそうです。
今は中小企業に関心を持つ国立大学生が増えています。中小企業だからダメではなく、中小企業だから良いという発想を持つ時代になって来たのです。
◎外構工事とエクステリア
先日、取材しましたエクステリアの商品を扱う会社では、世界トップクラスの会社とコラボされていました。創業26年で、外構工事のエクステリア事業部とエクステリア商品輸入販売の事業を展開されていました。
メインは庭の塀や駐車場などの外構工事。時代の変化に対応したデザイン力のある設計が得意です。エクステリア事業では、一般消費者、大手住宅メーカーの外構工事も手がけておられます。
◎相手は世界トップクラス
女性のエクステリアデザイナーが活躍、デザイン力、企画設計力を活かして、大手住宅メーカーに提案する一方、コンテストでも多数の受賞暦を誇っておられました。また、世界からエクステリア商品を輸入販売されていました。
その輸入先の相手が、世界でもトップクラスの巨大企業でした。びっくりすような会社です。どうして提携できたのか、お聞きしました。
◎競合先は大手商社
「ドイツの展示会でイスラエルの会社と出会ったことがきっかけ。世界のトップレベルのエクステリア商品を直接仕入れるルートが出来ました」と、おっしゃいました。展示会でお声がけし、日本での代理店契約を結ばれたのです。
お話を聞いていると、実は日本での代理店獲得の競合先が、なんと誰でも知っている大手商社でした。日本市場での展開は大手商社より小回り利きそうな中小企業が良いと、こちらの会社に決まったそうです。
◎イタリア、オランダ企業とも
これがきっかけで海外大手企業との代理店契約のコツをつかむことに成功。今では、イタリアンのガーデンファニチャー、オランダの植木鉢メーカーとも代理店契約し、日本市場で販売されています。
海外企業は日本企業と違って、会社の規模よりも、熱い思いなどを重視されます。日本の中小企業にこそ、世界の企業は魅力を感じているのです。謙虚や諦めるのではなく、世界の一流企業にもアプローチし、そのパワーを活用すべきだと思いました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞