化粧品市場に本格進出・モノづくり精神を活かす

浪速鉄工

2020年4月30日

大阪市港区の浪速鉄工（電話０６・６５７１・２１７１）は、化粧品市場に本格進出した。鍛造品で培った熱いモノづくり精神を活かし、世界初のエイジングケア商品を開発、全社員とその家族が一丸となって販売促進に力を入れている。

堺と岡山に鍛造工場を持ち、重量物を吊り上げる工具「アイボルト」のトップメーカー。堀川忠彦社長は耳かきに続く新規事業への思いと、「本業の吊るす（リフトアップ）や引っ張るというキーワードが美容のニーズと一緒なんですね」と、笑いながらも真剣に取り組む。

社内に「Ｂｅａｕｔｙ Wave－美容事業部－」を発足、化粧品を研究する東山紀子さんを統括部長に招いて、エイジングケア化粧品を開発した。お肌への浸透力を高めたＰＤＳ製法（特許）によるフリーズドライ美容液など４アイテムで、５月中旬からのネット販売（新設自社サイト美ｅａｕｔｙｗａｖｅで検索）のみで本格発売する。

美容液は、防腐剤ゼロ、合成着色料・石油系界面活性剤不使用、無香料。使用する直前にフリーズドライの粉末美容成分を金箔入りの溶解液に混ぜて完成、新鮮な成分を細胞に届ける。価格は１０ｍｌで１万１０００円。

このほか、フェイスマスク、保湿クリームなど「藍シリーズ」として展開。東山さんと３人の専属女性スタッフが担当するが、「大手企業のような
広告宣伝はできない」と、全社一丸で販売を応援する。

約５０人の社員に化粧品を無料提供、家族の使用体験、感想などを調査、販売戦略につなぐ。さらに堀川社長自身の幅広いネットワークを活かすなど、中小企業らしい草の根的な販売を計画している。

美容事業に続いて、今後健康、環境事業にも本格進出の準備段階だ。