滋賀県高島市の福井弥平商店(電話0740・36・1011)は、「萩乃露」をはじめ60種類近い日本酒を製造販売する酒蔵。新型コロナウイルス問題を機に、来年の創業270年に向かって、商品開発など従業員一丸となった社内改革を進める。
創業は江戸中期寛延年間。以来、つくり続ける「萩乃露」は、「酔うためではなく、味わうためのお酒を」を信条に、地元で長く親しまれている。
「日本酒で50-60種類をつくっています。最近では、地元だけでなく、関東や東海エリアでも販売しています」と、9代目の福井毅社長。「萩乃露」では、上撰で大阪国税局清酒鑑評会優秀賞受賞、佳撰で全国燗酒コンテスト金賞を受賞する。
また、純米酒の「双子座のスピカ」はワイングラスでおいしい日本酒アワード金賞、特別純米の「雨垂れ石を穿つ」は、IWC推奨
酒、Kura Masterプラチナ賞を受賞。時代のニーズに合った商品開発力で、優れた銘酒をそろえる。
従業員は製造現場を含めて約20人。2年前から商品開発や経営にも従業員の声や意見を反映する体制づくりに取り組
む。すでに、従業員の企画で純米・吟醸・純米吟醸の3本セットなどを発売する。
3カ月単位でテーマを決め、グループに分けて知恵を絞る。「新型コロナ問題で、従業員と一緒に当社の強みを探し、今すぐ、半年以内に出来ることなどを考えて実行。力を合わせて乗り切り来年の創業270年につなげたい」と、総力戦で社内改革に取り組んでいる。
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