奈良市の池坊田中いけばな教室(電話090・5526・0364)は、指導出来る人を育て、生け花文化の普及を目指す。新型コロナウイルスなど心の不安を解消する“生け花パワー”を、今後企業向けにアピールしたい考えだ。
2017年1月に華道家の田中俊行代表が開業。奈良市三条町に教室を持つ。華道家だった両親の影響で6歳から生け花を習う。大学卒業後は野村証券で営業を担当、32歳で退職して華道に復帰。池坊中央研修学院で修業、池坊事務所職員として活躍する。
「小さい頃から生け花を学び、その後、証券会社での営業と多くの経験をしてきました。その体験を活かして本来の生け花文化を広めたい」と現在、38歳の田中さん。約60人の生徒を持つ。
その半数は、指導者としての技量を持つ人材と言われる。「華道に携わり、広めてくれる人を育てることが大事です」と、技量を高める一方、生徒にうまく教える“教え方”に重点を置いた指導を進める。
「生け花に興味のある人はおられますが、どこで教えてもらえるか?きっかけづくりが必要」と指摘。新型コロナウイルスで社会に不安が高まる中、「生け花は心に余裕をつくります。万物の平穏を祈ることができます」と、学校や企業の華道部向けに生け花文化を広めたい考えだ。
「従業員の心を平穏にすることで、仕事にも役立ちます」と、自らの経験をもとに生け花の効用を強調。ストレス社会の中で“心の生け方”を提案している。
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