◎モノ離れの時代
街にはいろんなお店があります。物販、飲食、癒しサロンなど、たくさんあります。昔はお店があまりありませんでした。洋品店、うどん屋、魚屋、八百屋さん。まあ、そんなお店で大体のものが揃いました。
モノ不足の時代は、お店が強かったです。気のくわない客には売らない頑固おやじさんもいました。今はモノ余り、いやいやそれを飛び越えて、モノ離れの時代です。
◎断捨離に走る若者
街にはモノが溢れ、もうモノは要らないと、断捨離に走る若者が増えています。人間最後は、パジャマと歯ブラシがあれば十分とおっしゃる社長さんもおられます。
先日は、その歯ブラシの会社を取材。まあ、どこの家にも必ず歯ブラシは、ストック含めてたくさんあると思います。モノ離れの時代、歯ブラシの需要はどうなっているのか?
◎歯ブラシ売るのは薬局
最近のコロナ禍もあり、歯ブラシは売れているのか?ちょっと気になっていました。訪れたのは、奈良県天理市にオープンされた歯ブラシのお店でした。
歯ブラシのお店。ここかポイントです。通常、歯ブラシを売っているのは薬局です。薬局のチェーン店では、たくさんの歯ブラシが並んでいます。
◎珍しい歯ブラシ専門店
でも、私が訪れたのは薬局のチェーン店ではありません。歯ブラシだけを売られる珍しい歯ブラシ専門店。それも、いろんな会社の歯ブラシ集めて売っているのではありません。
売っているのは自社のオリジナル歯ブラシだけ。歯ブラシ職人が開発されたこだわりの歯ブラシ「みがきやすい歯ブラシ」です。
◎お客様から喜びの声
奈良県桜井市に本社を置き、ドラッグストアなどに歯ブラシを販売する一方、昨年には奈良市に直営店を開店。街を歩く観光客や地元住民に「みがきやすい歯ブラシ」をアピール。注目を集めています。
「歯磨きを楽しんでもらいたいです。お店で直接お客様から喜びの声をお聞きするのが1番嬉しいです」と社長さん。この5月末に第2号店を天理街道(169号線)沿いにオープンされました。
◎1日50万円を販売
コンビニのような広い駐車場と店舗面積。しかし、そこで売られているのは、「みがきやすい歯ブラシ」のみ。コンパクトヘッド『極』と幅広いタイプの『ワイド』の2種類というシンプルな商品構成。1本300円です。
でも、オープン初日にはなんと50万円以上の売り上げを達成されたのです。歯ブラシだけで1日50万円。凄い売り上げです。
◎デコ、シール、名入れ
そこには、いろんな工夫をされていました。店内で歯ブラシの柄の部分にジェルネイルのような感覚でデコレーションやシール、名入れができるテーブルを設置されていました。
土日は大勢のお客様で賑わうそうです。また、柄の部分に奈良の鹿をデザインした観光客向け、1月から12月までの季節のデザインをあしらった12本セット「日本の四季」など、プレゼント用としても人気です。
◎お客様の声でモチベーションアップ
「歯ブラシの大手メーカーに対抗するには、何か違った売り方をしないと勝てません」と、社長さんはおっしゃいます。お客様の声を聞くことでモチベーションを高め、オンリーワンの販売方法でファンを広げておられました。
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