◎目立つ高齢者
高齢化 の時代がやって来ると、ずっと言われて来ました。いつ来るのか?いつ来るのか?と思っていたら、もうすでに来ていました。街を歩いていても、電車に乗っていても高齢者が目立ちます。
そういうボクも、間違いなく高齢者です。時々、席を譲っていただくこともあります。恥ずかしいですが、若い人の優しい気持ちです。お礼を言って、座らせてもらいます。
◎介護施設に取材
老人ホーム、介護施設もあちこちたくさん出来ています。これだけ高齢者が多いのですから、ビジネスとしても成り立ちます。ボクもそのうちにお世話になることでしょう。
先日もそんな介護施設に取材に参りました。普通ならその施設の介護サービスをしっかり取材しますが、今回はちょっと違いました。こちらの施設長さんへの取材でした。
◎ベンチャー企業立ち上げ
というのも、施設長さんは異色の経歴を持つ方でした。医学博士で大阪市立大学名誉教授という立派なキャリアを持つ方でした。
現在は介護施設におられるのですが、お年は75歳でして失礼ですが、この方が施設の利用者であってもおかしくない年齢です。でも、この施設にこられて新会社を設立、ベンチャー企業を立ち上げられたのです。
◎難聴者の会話を補助
「3年前のこちらの施設に来て、入所者さんが難聴で医師やスタッフとのコミュニケーションがうまく取れていないことに気づきました」と。そこで、高齢で聞こえにくい難聴者の会話を補助する装置を商品化されました。
マスク着用で会話が難しいコロナ禍の中、音量調整するだけで良く聞こえて会話が成立、介護施設や病院などから早くも注目を集めています。
◎ぴったりの補聴器がない
世の中には補聴器というものがあります。でも、この既存の補聴器は高額ですし、個人差もありなかなかその人にぴったりの補聴器がありません。
限界を知っことで、難聴者との会話がスムーズに出来る会話システムの開発に乗り出されました。
◎音量を自由に調整
「ギターが趣味で音響機器に親しみがあったのも幸いしました」と、高齢者の医学博士は笑われます。本格的に研究開発に取り組まれ、改良に改良を重ねて、ついに開発に成功されました。
マイクと音量調整機能がついた本体とヘッドフォン(別途イヤホンタイプ)で構成されています。難聴者に合わせて70ー100デシベルまで音量を自由に調整でき、誰とでも共有して使えるのが大きな特色です。
◎高い効果を確認
この装置を活用して、「話が通じて会話力が高まり、皆さん笑顔になられます」と、おっしゃいます。
コロナ禍からソーシャルディスタンス、マスク着用、飛沫防止の仕切板などで、今まで以上に高齢者、難聴者の会話環境が難しくなっています。しかし、施設内での入所者テストでは会話の成立が90%以上にのぼり、高い効果を確認されました。
◎会話力を高め笑顔を!
大阪市内の協力工場を探して発売されました。価格は5万~6万円で、それほど高価なものでもありません。
「高齢者、難聴者の会話力を高め、笑顔を増やしたい」と、75歳のベンチャーからたくさんの元気をいただきました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞