◎夏の感じがしない
梅雨が長かったのに加え、コロナウイルスの影響もあり、あまり夏らしくありません。気温だけは高いのですが、いつもある夏祭り、夏休み、イベントがないので、なんか夏の感じがあまりしません。
その季節を反映しますイベントがないので、季節感が漂って来ないのです。そんなことを思ってたら、めちゃくちゃ季節感のある会社を取材しました。
◎カニは絶好調
その会社は、おせちとカニのインターネット販売をされていました。まさに季節商品で、これからが本格スタートの時期です。でも最近のコロナ禍があり、おせちやカニの販売にどんな影響があるのか?気になるところです。
まずは、最近のカニやおせちの需要動向をお聞きしました。中でも、メインのカニは1-6月は絶好調でした。
◎浮かれる雰囲気では…
コロナ禍により、従業員のテレワーク、在宅勤務が一気に増え、巣ごもり需要が急増。カニを中心に前年比170%と好調だったそうです。
でも社長は、「浮かれるような雰囲気はありません。これからおせちが本番。慎重にやっていますよ」と、厳しい表情を見せておられました。まだ、この暑いなかでもう、おせちの準備が始まっていました。
◎お客様へおせちのDM
実は、この8月からお得意様向けに、おせちのDM(ダイレクトメール)を発送されていました。「おせち予約の受付は9月がピークです」とおっしゃいます。
売上高に占めるおせちの比率は、カニよりも多く55%だそうです。これまで、同社のネットおせちを購入いただいたお客様は58万人に上るそうです。
◎おせちとカニ販売
「コロナ禍で暗い時ですから、おせちで明るくしたいです」と、世の中を明るくしたいと訴えられます。そして、おせちのお客様にカニ の販売を進められます。
それはそうです。せっかく多くのおせちファンですから、そこにカニを売らない手はありません。でも、社長さんは、「いやー、なかなかそう簡単には行きません なあ」とおっしゃいます。
◎二頭追うものも
ボクはついつい、おせちとカニのセット販売が良いのではと、提案させてもらいました。すると、「実際はセットを嫌がるお客様が少なくありません」と否定的なお答えが返って来ました。
セット販売なら、おせちやめよう、カニやめよう、となるそうです。逆に二頭追うものも一頭も追えずと、マイナスに なってしまうそうです。なるほど、なかなか難しい商売です。
◎自社商品の除菌剤
ということから、今年のおせち戦略でもひと工夫されていました。DMでは自社商品の除菌消臭剤販売にも力を入れておられました。
おせちやカニの通販会社が、なぜ除菌消臭剤も扱うのか?お話を聞いて驚きました。この商品は仕入れではなく、自社商品でありました。
◎ネット販売が定着
次亜塩素酸水生成用粉末です。水に溶かして使うので、大量の除菌水がつくれます。さらに、かにの価格もなんと半額にし、おせちのお客様にカニを売られる戦略です。
ネット販売の強みを活かして、一気に攻勢をかけられます。コロナでデジタル化が進む中、おせちのネット販売も定着しつつあるのです。
暑い夏ですが、早くも年末のおせち商戦のピークを迎えつつありました。美味しいおせちで来年こそ、エエ年にしたいと思いました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞