竹原編集長の明るいコラム

『ゴミを宝に!ハイブリッド素材』 (Free)

2020年8月16日

◎小さな町工場を取材

町工場の取材はいつも楽しいです。小さな工場には、機械がぎっしり入っており、足の踏み場もあまりありません。機械に触れずに歩くのがやっとです。工員さんは、機械に向かって黙々と仕事をされています。
先日は、そんな町工場らしいところを訪ねました。小さな工場で、皆さん仕事に励んでおられます。社長さんがなかなか熱い方でした。

◎廃プラ再生の自社素材

「私は変わっていますねん。人と同じことをするのが大嫌いですわ。いつも新しいことをやりたいと思っています」と、おっしゃいます。そんな新しいこと大好きな社長さんが、待望の自社商品を開発されました。
正式には自社商品というより、自社素材でした。こちらの会社では、廃プラを再生して、ペレットをつくっておられました。再生ペレットをそのままつくるのではなく、再生ペレットに異素材の原料を混ぜて新しい複合樹脂をつくっておられました。

◎まずはモノづくり

複合樹脂の開発は本来、こんな機能を持つ樹脂を作りたいと、目標の樹脂をイメージしてつくって行かれます。でも、この社長さんはちょっと違いました。
「ボクは興味のある材料でまずはモノをつくります。そこから、この樹脂にはどんな特色があるか、探って行きます」と。まず樹脂や素材を集めて混ぜます。出来た樹脂の機能を確認して、凄い機能があれば再現されます。

◎現場優先の素材研究

理論的に考えて新しい機能を持った素材を開発する、一般的な開発手法とは異なります。まずは異種の材料を混ぜ合わせます。そこで、何か凄い機能性が見つかると、一気に開発のピッチを上げられます。
現場優先の素材研究をされています。その手法を用いて、今回、遮熱性、蓄熱性、帯電防止性のある機能性複合樹脂を開発した。

◎年内にも商品化目指す

ポリエチレン、オレフィン樹脂にミクロンオーダーの杉の粉末などを混合した素材です。「融点が違う異素材の配合比率を調整しながら開発しました。多孔質の素材に仕上がったので遮熱などの特性を出せました」とおっしゃいます。
現在、ウッドデッキ素材として、中小企業とコラボして開発を進めておられます。色はブラウンとライトブラウンの2色。年内にも快適なウッドデッキ素材が商品化される計画です。

◎新工場を建設へ

これにより、年内にも月産60トンの生産能力を持つ新工場を建設する計画です。「ウッドデッキ素材は将来回収して、もう一度再利用することも考えてます」と環境にも配慮した素材を目指しておられます。
このほか、コーヒーのカスや梅の種パウダーなど混ぜたハイブリッドタイプの機能樹脂の開発にも取り組んでおられました。「廃プラ原料をハイブリッド化することで、安くて機能性のある素材が出来上がります」とおっしゃいます。

◎魅力を高めるアップサイクル

ただのリサイクルした環境に優しい商品ではありません。再生することで、より魅力を高めるアップサイクル、ゴミを宝に変えるハイブリッド素材でした。


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▶魅力と驚きが詰まった作品展


三田理化工業社長 千種 純さん

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