◎地方に多い歴史ある会社
大阪府下の企業取材がメインですが、時々少し遠く離れた企業取材にも参ります。大阪を出て地方へ行くと、歴史のある会社がたくさんあります。
大阪のように企業間の競争がそんなに激しくない。昔から地元にある会社は、地元の人からも大事にされる。地元の信頼関係が強い。こんな要因から、都心に比べて長く続けられるのかも知れません。
◎持続可能な会社経営
最近の企業経営では、会社を急成長させるというよりも、いかに長く続けるか、こちらに価値を置かれるところが増えているように思えます。サステナブル、持続可能な会社経営です。
そんな中で、先日お邪魔したのは和歌山にある花屋さんでした。明治5年の創業で、約150年の歴史をお持ちです。見た感じでは、普通のビルにある花屋さんでした。
◎普通の花屋さんが100年
酒蔵や醤油屋さんなら、蔵が立ち並んでいたりしますから、見るからに100年企業の風情があります。でも、こちらはそんな古い感じはしません。普通の花屋さんです。
しかし、お話を聞くと和歌山では最も歴史のある花屋さんでした。切り花をはじめ鉢植え、結婚式、葬式用と多彩な花を扱っておられました。
◎お花のデパート
「本店は和歌山市内にあり、地元の人からは長く親しまれています。ピーク時には県内で9店舗のお店を構えていました」と、社長さん。現在は4店舗を持っておられます。
切り花、仏花からホテル、開店祝い・昇進祝いの胡蝶蘭、結婚式のブーケと、あらゆるお花を扱い、花のデパートでもあります。品揃えの力があり、配達スタッフもおられて、指定日に確実にお届けられます。
◎フラワーアレンジメント教室も
お店の2階では、和歌山で最初に始めたフラワーアレンジメント教室などスクールも定期的に開催されていました。古い歴史をお持ちですが、新しいことにも果敢に挑戦されていました。
最近では、インスタグラムでの発信にも力を入れておられました。各店舗の特色を出したオシャレなお花の情報発信もしておられました。
◎フラワーボードも開発
一方、お店のオープン時のお花プレゼントも、新しい試みをされていました。開店祝いといえば、これまでは胡蝶蘭が一般的となっていましたが、新しい祝い花を開発されました。
芳名板とセットになったオシャレなフラワーボードも開発されました。お店の開店祝いに飾られていたフラワーボード。バラでイタリア国旗風に装飾したグリーン装飾で、見るからに圧巻でした。
◎絶えず新しいことに挑戦
また、祝い用胡蝶蘭の引き取り、再生事業も検討されていました。これも確かにニーズがありそうです。オンラインショップなどにも力を入れようとされていました。
地方だから長くやれてきた。いやいや、それだけではありません。いつの時代でも絶えず新しいことに挑戦する姿勢が、長続きのパワーになっていました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞