北海鉄工所(電話072・438・1382)は、独自の鏡板加工技術を持つモノづくり企業。そのノウハウを活かしモニュメント事業を展開、テーマパーク、周年事業などで実績を上げ、昨年は過去最高4億円を達成、5カ年計画で8億円を目指す。
大阪府岸和田市臨海町に本社工場を持ち、来年創業75周年を迎える。6000トンの大型複動油圧プレスを開発、タンクの両端に使われる鏡餅型の「鏡板」の加工を得意とする。
「その曲げ加工の技術を応用して、30年前から工業部品とは異質のモニュメントを手がけるようになりました」と、林孝彦社長。神戸・長田町の震災復興のシンボル、「KOBE鉄人28号モニュメント」を手がけて注目を集める。
神戸開港150年記念の「BE KOBEモニュメント」、大阪府泉佐野市の「LOVE RINKu」やテーマパークのモニュメントなど次々と手がける。これまで全国で約1000件のモニュメントに関わり、昨年には年商4億円を達成、全売上高の10%を占めるまでに成長している。
モニュメントを担当する景観事業部のスタッフは8人。「デザイン、設計、製作、施工まで一貫して対応しています。鏡板で培った製造、溶接ノウハウ、信用力が、全く新しいモニュメントにも役立っています」と。
コロナ禍で厳しい環境にあるが、今年も同程度の売り上げを見込む。ステンレス、鉄素材だけでなく石材などの素材を使うなど作品の幅を広げている。今後テーマパーク、大阪関西万博、IRなどのイベント、企業の周年事業でのモニュメント制作なども期待。メンテナンスなども含めて、5カ年で8億円に倍増したい計画だ。
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