◎大企業モノづくりが劣化
モノづくり大国ニッポンとちょっと前まで言われていましたが、メディアでも今はほとんど聞かれなくなりました。大手家電を筆頭に、日本のモノづくりが大きく後退してしまいました。
その大きな流れをつくったのは、モノづくりの大手企業です。効率化ばかりを求めた結果、モノづくりへの熱い想い、情熱などがあまり感じられなくなってしまいしました。
◎ベンチャー、中小企業が奮闘
逆に中国をはじめ東南アジアでは、モノづくりへの熱い情熱が感じられます。ただ、救われるのは日本の企業全てが、モノづくりで劣化してないことです。
東南アジアと同様に、中小企業ではまだまだモノづくりへの熱い想いを持つ会社がたくさんあります。ベンチャー系の家電メーカーでは、大手がつくれないような技術力のある高付加価値商品を開発、奮闘しています。
◎コワーキングスペース
最近の家電量販店では、こうしたベンチャー家電の商品だけをそろえるコーナーも増え、お客様で賑わっています。モノづくりが好きな中小企業や個人もまだまだおられます。
先日、取材したのはちょっと変わったコワーキングスペースでした。普通のコワーキングは、共有のオフィスで、パソコンで作業したり、自習したりするスペースです。
◎モノがつくれる場所
でも、こちらのコワーキングでは、奥の方に何台かの機械も並んでいました。そう、普通の事務作業だけでなく、ここでは実際にいろんなモノがつくれる場所でもありました。
モノづくりを趣味にされている人、お仕事にされている人、アマとプロが入り混じったモノづくりワールドでした。社長さんに、なぜモノづくりのコワーキングをつくられたのか?お聞きしました。
◎レーザーカッターが欲しい
実は社長さん自身がモノづくりを趣味にされていました。サラリーマンをやりながらいろんなモノを手づくりされていました。
「樹脂や木材がキレイに切れる米国製のレーザーカッターが欲しかったのですが高額なもので。そこで、人に貸せば何とか手に入れることができると思い、脱サラしました」と。なるほど、これもまたユニークな起業の動機です。
◎趣味でキャラクターも
オフィスビル3階にある約100㎡のスペース。よく見かけるコワーキングと同様に、パソコン作業・自習コーナーもあります。その奥に進むと、こちらの特色でもあるモノづくりコーナーがありました。
そこには、レーザーカッターを始め4台の3Dプリンター、UVプリンターが置かれたモノづくりコーナーがありました。自身も趣味のギター部品やキャラクター人形なども手づくり、飾っておられました。
◎記念品や試作品も
機械の使い方を熟知し、初めての人には丁寧に教えてくれます。趣味だけでなく、モノづくりや建築会社、クリエーターなどが記念品や試作品をつくるため遠方からもやって来られるそうです。
モノづくりが大好きな人には、こんな便利なところはないと思います。モノづくりの秘密基地になっていました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞