◎新しい資本主義って?
最近、なにやら難しい言葉が出てきて戸惑っています。岸田首相がおっしゃる新しい資本主義です。資本主義そのものがあまり理解できてないので、悩ましい限りです。
新聞記者になって、まず先輩から教えられたのが、中学生でも理解できる文章を書かないとアカンということでした。それで言うとまだ、アベノミクスの方が、表現しやすと思います。
◎資本主義のバージョンアップ
資本主義を分かりやすく表現するのは、なかなか手強いです。ネットで調べたら、働いたらその労働力に応じて報酬が得れるという制度とありました。
さらに、自由に経済活動を行える社会ですとも。しかし、その自由な経済活動により、格差や貧困が拡大したとし、岸田首相は資本主義をバージョンを訴えておられます。
◎幸せ論も変化
賃上げの重要性を強調され、人への投資が成長戦略であるとおっしゃいます。それでも、なかなか理解できません。もっと、簡単に説明しないと大衆には受けないと思います。
資本主義や共産主義と言いますが、要は皆んなが幸せになる仕組みをどうつくるかということです。この幸せの意味も、戦後70年以上を経過して、大きく変わりました。
◎贅沢が幸せではない
戦後の貧しい時期は、お金を持つことが幸せになる第1歩でした。お金さえあれば幸せになると、ほとんどの人は思っていました。
米国のホームドラマで、大きな冷蔵庫があり、いつでもアイスクリームを食べられるアメリカの幸せそうな子供を見て羨ましく思っていました。でも、大人になる過程で、お金がいっぱいあることや贅沢が幸せではないことに気付きました。
◎お金儲けのビジネスではない
ボクが思う新資本主義は、数字の幸せ論ではなく、心の幸せ論です。取材でも、最近の若者は、お金儲けし贅沢するためにビジネスをされていません。
ビジネスを通じて地球や社会を良くしたいと本気で取り組んでおられます。ボランティア活動ではなく、事業を通じて持続可能、長く続けられる社会貢献活動を追求されています。
◎アダムスミスの国富論
アダムスミスは国富論の中で、パン屋はなぜ美味しいパンを作るのか?問います。その店主の答えは、「美味しいパンをつくるとよく売れるから」と。
まさに、資本主義の自由競争の理論です。美味しいパンを焼いたら儲かる。金持ちになり、贅沢できると。それが幸せと。
◎日本はありがとうが幸せ
でも、日本は違います。町で1番よくおはぎを売る店主に、なぜ美味しいおはぎをつくるの?と。その答えは、「お客様に喜んでいただき、ありがとうと言ってもらう笑顔が見たいから」と言われます。
お金儲けより、まずはお客様の喜ぶ笑顔を求められます。その結果として、お店が繁盛するのです。
◎数字より喜ぶ顔
素晴らしい日本型の新資本主義主義だと思います。まず数字ではありません。喜ぶ顔です。
日本ではここ何年間は、ほとんど給与が上がっていない。世界から取り残されていると言われます。
◎幸せを感じる気持ち
でも、給与だけで人は幸せになれるのでしょうか?高級とりの大企業のサラリーマンと中小企業で楽しく働く社員。どちらの方が人生イキイキされていますか?
生きていく上で一番大事なことは、数字ではなく幸せを感じる気持ちです。大企業を蹴飛ばし、あえて中小企業への就職を希望する優秀な学生。スタートアップを目指す学生も増えています。
◎新しい資本主義のトップランナー
時代は大きく変わりました。元ホストで廃棄電子部品を材料に魅力あるユニークな絵を描き、お金持ちに高額な値段で販売する日本人の若者もいます。そのお金でアフリカの貧しい子どもたちを支援されているのです。
日本は自然を崇拝し、論語と算盤、三方良し、規模より長く続けるサスティナブルを良しとします。災害時でも略奪はほとんどありません。
新しい資本主義のトップランナーです。自信を持って日本型資本主義を世界に広めてもらいたいと思っています。
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