大起水産( 電話072・258・1001)の佐伯保信会長は、令和3年末に日本食糧新聞社食品産業功労賞を受賞。水産と飲食の両輪での受賞は初めて。これを機に「魚を核に新しいビジネススタイルを追求したい」と、魚や野菜、寿司など“食のコンビニ”に挑戦する考えを明かした。
水産業と飲食業の二刀流戦略を高く評価、外食部門では、がんこ寿司創業者の小嶋淳司さんに次ぐ関西企業の受賞となった。「魚を売るためにお寿司を始めました。さばきたて、にぎりたてをひと口食べていただければ分かっていただけます」と、佐伯会長は“美味しさが一番”をアピールする。
今年初のおせち料理にも挑戦、成果を上げた。鮮魚販売・寿司のテイクアウト・回転寿司店の一貫経営、マグロパークやスタジアムのテーマパーク経営に続く、新たな魚ビジネススタイルを模索。具体的には、産直トラックが横づけできる道路沿いに、車で気軽に立ち寄れるコンビニ型の店舗経営に挑戦したい考え。
郊外などに鮮魚と持ち帰り寿司、イートインコーナーをメインに、野菜などの販売も検討。「コロナ禍で生活様式も変わります。夫婦が気軽に食べに行ける“食のコンビニ店”のニーズが増える」と予測する。
高い集客力を誇る大起水産に対し、スーパーなど他業態からのオファーも増えている。「今後、魚ビジネスはもっと変化し多様化します。いろんな挑戦を続けたい」としている。
※大起水産=堺市に本社を置き、独自の鮮魚流通システムを構築、「鮮度はごちそう」をキャッチフレーズに鮮魚、寿司販売の「街のみなと」、回転寿司、テイクアウト店を展開。駅ナカ、駅チカ、商店街を中心に73店舗を運営している。
物販と飲食を両輪にする魚ビジネススタイルを業界に先駆けて確立。食材を見ながら食べられるマグロ解体ショーを導入、高い集客力を誇り、コロナ禍の中でも堅実な経営を維持している。
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