◎おない年でも30歳格差
年齢を重ねると、同い年でも人によって大きな違いが出てきます。70歳の方でも50歳前後から80歳以上に見える方まであり、30歳以上の格差が出てきます。
体力的に若い人もあれば、精神的に若い人もおられます。特に今は、団塊世代で元気なお年寄りが目立ちます。70歳、80歳代でも元気な方がたくさんおられます。
◎80歳を超え社長さん
先日、取材させていただいた社長さんは80歳を超えておられました。いただいた名刺で確認しますと、会長兼社長になっていました。今も経営のトップに君臨されておられます。
何をつくっている会社か?分かりやすい商品。マッサージチェアでした。創業して今年60周年を迎えられました。
◎話題は最近の日本
こういう経営者さんに取材するには、すぐに会社の事業内容は聞くのはちょっと気が引ける感があります。ついつい雑談から始めてしまいました。話題は最近の日本でした。
「今の日本は若い人に覇気がありません。もっと野蛮なところがあっても良いのに。日本人は本来、優秀すよ。学校、両親を含めて教育に問題があるように思います」と。「このままでは徐々に弱っていく茹でガエルになりそうです」と嘆かれます。
◎マッサージチェアは日本文化
あまり長く雑談をやっていると、大事な取材時間がどんどんなくなってしまいます。そこで、主力事業のマッサージチェアへ質問をシフトしました。
銭湯に置かれていたマッサージチェアは日本の文化でもあります。一時期、大手を含め多くの企業が参入していました。が、「今は国産でこの規模は当社だけになってしましました」と、創業者さん。
◎7年前に日本へ回帰
一時期は、人件費の安い中国の工場で約2000人の従業員抱えて生産されていました。しかし、7年前に中国生産から日本に回帰。出身地の鳥取県・大山町に工場を移されました。
創業者さんは、皆さん時代に敏感です。いち早く流れを読んで、次の手を打たれます。
◎ピンチはチャンス
中国における人件費の高騰、円安などをみて、海外工場のメリットが少なくなることを予想されました。今では堅実な財務体質を誇り、日本で孤軍奮闘の活躍をされています。
「コロナ禍で大手量販店向けが減少しましたが、ピンチはチャンスです。新たな戦略を展開します」と、意気軒昂です。
◎生産性がアップ
今年発売のAI機能を搭載したBtoB向けの新製品をアピールされます。健康経営に取り組む企業向けに、職場内に簡単設置できるコンパクトな専用機として売り込まれます。
3分間の理想的な独自のマッサージプログラムとAIメカを導入されています。「オフィスなどで使用すると、体調が良くなり生産性が約15%アップしたデータもあります」と、強調されます。
◎世界市場で普及を
マッサージチェアを洗濯機や冷蔵庫のように一家に一台の商品にしたいとおっしゃいます。将来、1兆円市場を予測しておられます。今後も新商品を開発してアジア、欧米市場でマッサージチェアを普及させたいと、歳を感じさせない元気な経営者さんでした。
きっと自社のマッサージチェアで体調を整えておられるのでしょう。100歳現役を目指し、次の戦略を着々と進めておられました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞