サンワード(tel 06・6773・3010)は、廃棄される消防用ホース、電車の吊り輪などを活用したアップサイクル商品を強化する。令和5年には生産ラインを整備する一方、世界市場を視野に米国に進出、SDGs商品で活路を見出そうとしている。
大阪市天王寺区生玉町に本社、滋賀県野洲市に工場を持ち、スポーツや子供服メーカーのバッグ類をOEM供給する。設立は昭和61年2月。
「当初製造は外注でしたが、12年前に自社工場を持ったのを機に、自社ブランド商品を手がけるようになりました」と、池田智幸社長。廃棄消防用ホースを材料にしたバッグ商品、また東日本大震災被害にあった障がい者と共同企画したバッグの製造販売も行う。
「社会に貢献する仕事はスタッフの仕事に対する充足感につながり、社内のモチベーションもアップしました」と。スタッフは約30人。廃棄される学校の体操用具や役所の垂れ幕などを活用したアップサイクル商品も開発、販売する。
令和4年3月に鉄道車両の廃棄材料を活用した商品を提案、メディアでも話題になり一気に注目。電鉄会社、地下鉄など数社とタイアップ、連結部のシートや吊り輪を活用した商品を開発。今では約200アイテムに上る。
「汚れた材料がほとんど。手作業で洗浄、洗剤も研究しています。品質基準づくりにも取り組んでいます」と。令和4年11月には廃棄ホースに続いて、電車関連SDGs商品でも大阪府の「大阪製ブランド」の認証を得た。
令和5年には野洲工場内にSDGs商品専用の生産ラインを新設するほか、海外にも進出する。その第1弾で、米国の大手クラウドファンディング会社と連携、米国市場でメイドインジャパンのSDGs商品を販売する計画。令和5年はSDGs商品で倍増の5000万円を見込み、「将来売り上げの半分をSDGs商品にしたい」と期待している。
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