この夏、ゆっくり、のんびりと（Free）

2011年6月28日

◎考え方で夏も楽しく

東日本大震災と福島原発事故で、都心部を中心にこの夏、生活環境は一変しそうです。照明が落とされ、冷房を極力控えて扇風機に。電車も間引き運転になりそうです。

　今年は暑くて長い嫌な夏になってしまいそう、と憂鬱に思っておられる方も多いと思います。でも、そこは考えた１つです。イヤイヤ夏を過ごすか、楽しく夏を過ごすか、皆さんの考え方だと思います。

◎震災前から価値観変わる

　今回の震災前から、ボクは感じていることがありました。それは、戦後の右肩上がりの価値観、文化が終ったということです。なんでもかんでも、拡大、成長、スピードアップ、便利などと言ったこと。

　こうしたことは、世の中にとってはとてもエエことと捉えられ、みなさん追求されてきました。幸せの追求でもありました。でも、その流れがここ２－３年前から、日本の経済成長が止まると同時に変化してきていたのです。

◎田舎暮らし、減築

　スローライフという言葉が出てきて、ゆっくりした生活が是となってきました。不便な田舎暮らしが、もてはやされるようになりました。知識人や有名人、時代の先端を走る人が田舎暮らしを始めています。

　また、住宅業界ではこれまでの増築から減築という言葉が生まれてきました。年老いた夫婦が、夢を実現した大きな家を捨て、小さくリフォームして快適に過ごしたい、というニーズです。減築工事があちこちで始まっています。

◎断捨離がブーム

　断捨離（だんしゃり）という言葉もブームになっています。もともとはヨガの断業、捨行、離行から来た言葉のようです。入ってくる要らないものを断つ、家にある要らない物を捨てる、物への執着から離れるということです。

　これまでは、生活に取り込むことが幸せだったのですが、今は捨ててスッキリすることが幸せになってきたのです。食事もそうです。栄養失調から今は栄養とりすぎ、とってしまった栄養をどうして減らすかにお金をかけています。

◎電車も間引き

　震災前から、世の中の価値観変わって来ているのです。その流れを、今回の震災と原発事故が加速することになると思います。

　電車もそうです。都心部では、これまでダイヤ改正されると、必ず本数が増えて便利になりました。大阪の地下鉄では、２－３分で次の電車が来てくれます。新幹線だって、いっぱい走っています。便利です。

◎平等に不便になる

　でも、今回の節電でダイヤも間引かれることになりそうです。不便やな、と思うか、しゃーないまあゆっくり行こうか、と思うかです。みなさん平等に不便になるわけですからね。

ちょっと仕事のペースを落とすことも大事です。関西人のボクは、ホンマはイラチで、セッカチです。だからこそ、こんなコラムを書いて、自分に言い聞かせています。この夏、ノンビリしましょう。