ホームセンター アグロ(TEL 079・ 276・5656) は、兵庫県下で地 元密着のホーム センター を展開。地 元の農家 を元気にしたいと併設した「生鮮産直市 場アグロ畑」が人気 で、地域活性化のモ デルケースになりそうだ。
注目を集めて いるのが、ホー ムセンターと併設した 「生鮮産直市場アグロ 畑」。現在、神戸駒ヶ 林店、龍野店、神戸星陵台店、砥 堀店で展開する。
兵庫県下の約500軒の生産者と タイアップし、野菜や果物を委託販売する。店舗に持ち込まれる野菜 の種類、数量、値段は生産者の自主的な判断で決めて、供給する。
冷蔵トラックで生産 地を回って集荷し、朝の9時には店頭に並ぶ。携帯電話で、店舗 の売れ行き情報を生産 者に発信。明日の出荷 に参考にしてもらう仕 組み。 「農家の人が丹精込めてつくったものです から、売り切ることを原則 にしています」と、返品せずにスタッフが購入するケースもある。その一方で、 生産品でクレーム が3回あると出場停止処 分という厳しいルールもある。
「農家の方に儲かる仕組みを、当社が実際にやって見せてあげ たい」と、篠山と岡山に直営農場を設置。「アグロオーガニックジ ャパン」として有機野菜に挑戦し、店頭に置く。その中には、安 黒社長自身が栽培したお米も販売、人気を呼んでいる。
店内には産直野菜のほか、鮮魚、地元のお酒などもそろい、 食品スーパーに匹敵する規模だ。食品への品質を求める消費者が増え、 アグロ畑への関心が 高まっている。ホー ムセンターを通じ て、地産地消、循 環型農業を応援、 相乗効果で売り上げにも貢献する。
※プロフィール=兵庫県宍粟郡山崎町で創業。「地元の人か ら買い物に不便なので、やって欲しいと頼まれたのがきっかけ。私自身がやりたくて始めたわけではありませんでした」と、 安黒嘉宣社長。昭和56年からホームセンターとして本格展開を始める。 現在は揖保郡太子町に本部を置き、兵庫県内にホームセンター14店舗、作業服店5店舗、農業資材店2店舗、このほかリサ イクル店など合計21店舗を運営する。地元密着をコンセプトに、 例えば神戸市長田区の神戸駒ヶ林店では、地元の要請を受けて 天然温泉を発掘。「あぐろの湯」を併設して、地元に喜ばれている。社員の多くは地元の長男。「家を継いで親の面倒を見てもらうに は通勤は1時間です」と、店舗展開は兵庫県内に絞る。地元密着を貫徹する。
※ベトナムへ醗酵堆肥輸出=アグロオーガニックジャパンのオリジ ナル醗酵堆肥「アグリオーガニカ雅」がベトナム政府系の国営企業 と契約。この10月からベトナムへの輸出が始まり、ベトナムホーチ ミンに駐在員事務所を開設した。今後、ベトナム以外の海外市場へ 輸出も期待している。
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