◎頭で考えるよりも…
取材を通じて感じるのは、経営は理屈でやるより、コツをつかむことが大事ということです。理屈とコツ。何か全然違うよにも思えますが、頭で考えるより、成功体験を大事にするということです。
最近の大手家電メーカーの低迷も、そのあたりにあるように思えます。企業が大きくなって、経営を理屈、論理的にやろうとすると、だいたいコケているようです。
◎中小企業は理屈苦手
その点、 中小企業の経営者さんは、理屈や論理的なことは、あまり得意ではありません。苦手です。どちらかというと、ひらめき、思いつき、そう、頭より身体全体で経営されているように見えます。
それを一言で表すと、コツということではないでしょうか。
市場調査をきっちりして、ニーズを探り、消費者が求めているものを販売する。一見、理想的です。でも、結果的にはあまり売れないこと多々あります。
◎成功体験を掴むこと
ひつこいですが、コツは成功体験をつかむことでもあります。自転車に乗れない、鉄棒の逆上がりが出来なかった人が、ある日突然できるようになる。
これって、1回成功して気づくものです。「そうか、こんな感じですハンドル、ペタルを漕ぐと倒れないのか」という感覚です。これを表現するのは大変難しい。
だから、理屈で自転車の乗り方を教えても絶対うまく行きません。自分で体験、コツをつかむしかありません。
◎理屈の大社長どうなった
経営も、自転車の乗り方に近いものがあります。MBAなど経営学をしっかり学んだ人がビジネスに成功しているか、というと決してそうではありません。テレビや経済セミナーに出て、今の世界経済をうまいことしゃべった大手企業の経営者は、ほとんどずっこけています。
◎パナの理屈戦略
やはり理屈ではないのです。経営の神様と言われた松下幸之助さんは、経営の心を説いています。が、これは理屈ではありませ。ほとんどは自らの経験から経営のコツつかんだ話です。
だから、多くの中小企業経営者さんから、松下幸之助さんは支持されるのです。その松下がパナソニックに社名を変更し、2年前には下請け企業の組織「協栄会」を解散されました。
◎デジタルでは戦えない
グローバル、コストダウンなど理屈の経営強化でした。日本の大手企業がおかしくなったのは、この理屈の経営に陥ってしまったからではないでしょうか。
大手企業のトップは、理屈ばかり追わずに、経営の勘、コツをつかむ努力をすべきです。一休さんのようなトンチを活かした経営です。数字ばかりのデジタルでは、世界と戦えない気がします。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞