#1/鯖や社長インタビュー、鯖寿司に特化したユニーク販売促進戦略

2014年3月 8日

鯖や（TEL ０６・６３３５・２２０４）は、鯖寿司など鯖に絞り込んだサバビジネスを展開。ユニークな販促戦略が奏功し月間１万本以上を販売、新たにとろさば料理専門店を出店した。

原点は夫婦で始めた居酒屋。そこでメニューに出した鯖寿司が人気を呼び、大阪府豊中市で７年前に鯖寿司専門の会社「鯖や」を設立した。

「魚の中でも鯖。さらに青森産の真鯖に限定しています。絞り込むほどビジネスチャンスは広がります」と、３９歳の右田孝宣社長。鯖を知り尽くした自称“サバ博士”。

大ぶりの脂の乗った八戸漁港の鯖をメインに、素材にこだわる一方、「知ってもらわなければ売れない」と、徹底した販売戦略を展開する。ユニークな販促活動がマスコミにも取り上げられて一気に知名度を高めた。

スタート時は鯖寿司１本５００円で月間５００本だったが、現在では単価を４倍の平均２０００円にし、２０倍の１万本以上を販売する。

平成２６年１月には、大阪市福島区福島２丁目にとろさばのアンテナショップ「ＳＡＢＡＲ（サバー）」をオープン。食のエンターテイメント「大人のサバーランド」として、皿からはみ出す大きな焼き鯖、世界の鯖料理、鯖寿司食べ放題など鯖メニューが並ぶ。鯖のランチメニュー、お土産も人気だ。さらに、サバ博士による鯖検定制度も導入、「鯖でここまでやるか！」を追求している。

※おまけ＝主力商品は焼さば（１２６０円）、とろ鯖棒寿司（２０００円）、京風とろさば（２０００円）、松前大とろ鯖寿司（３１５０円）の鯖寿司。阪急庄内駅本店、阪急うめだ店のほかＪＲ新大阪など駅弁販売店、伊丹空港の空弁販売店、生協などの宅配で展開する。年商は約２億円。日本一の鯖寿司屋を目指す。

※具体的な販促戦略＝スタート時、鯖寿司を宅配するバイク「サバイク」で街中を走ってＰＲ。テーマソング「サバばばーん」を制作、３月８日のさば寿司の日を記念して、小冊子「家庭のサバ」を発刊。さば家族のキャラクター（サバ太郎、サバ子さん、サバリーマン）、オリジナル缶バッジをつくる。イベント会場で販売するため総工費５００万円で「サバス」を製作した。このほか、小学生を対象にした食育活動にも取り組む一方、お客様の声を大切に、日本一アンケートを集める会社でもある。