3本の矢だ!! 競争から共生へ 百貨店への共同開発・共同配送など
関西の老舗菓子メーカー3社が、“競争から共生へ”と新会社を設立して、百貨店への共同出店、共同配送などで手を結ぶことになった。
中小企業の弱点でもある総合力を“3本の矢”で補い経営力を高める。
新会社「TRYES Net H . D」を設立したのは、山本佳明(長寿堂恵佳専務取締役)、水谷英一(富屋製菓社長)、植村甚氏(戎大黒本舗社長)。
いずれも4-5代目で年齢も40歳代の若手経営者。
3社の共同出資で3人とも代表取締役に就任した。
「お菓子業界も厳しくなっており、新しいネットワークを構築しないと生き残れません。
信頼関係のある同業者仲間で挑戦することにしました」と山本さん。
具体的には、それぞれの会社が立ち上げている新ブランド分野を中心に協力関係を確立する。
その第一弾として、3月には神戸の西神そごうに共同出店、5月には池袋西武百貨店での
催事にも新会社で出店した。
また、「3社の個別の配送業務を一括することで合理化できる」と、今後3社の共同物流体
制も構築する。
工場、物流センターなど活動の拠点を京都に置き、“京都ブランド”をアピール。
将来は、京都で「道の駅」のようなお菓子ランドをオープンしたい計画。
このほか、新商品の共同開発、生産部門、販路開拓での協力も進める。
3社の独立性を維持しながら、結束力を高めることで、大手菓子会社に対抗した生き残り戦略を展開する。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞