東洋化学(TEL;0748・52・5000)は、絆創膏など“貼るビジネス”で堅実経営を進める。
研究開発力を活かした新製品を次々と開発、自社ブランド商品にも力を入れている。
滋賀県日野町で昭和34年に外用硬膏剤のメーカー「岡薬品工業社」として創業。その後、40年代に入って現在の主力商品になっている傷テープの絆創膏製造を始めた。
最大の強みは、技術力と研究開発体制。滋賀県栗東市に栗東開発室を設置し、専門の5人のスタッフが研究開発を進める。「値段競争せずに開発力を武器に堅実な経営を進めています」と、岡幸一社長。
強い接着力が得られるシリコーン粘着剤、体液を吸収し適度に水分をゲル面に保持する天然ゲルパッドなどのコア技術。透析患者向けの絆創膏など医家向け商品も多い。海外から高い評価を受けて、輸出の実績も豊富。
最近、注目を集めているのが「モイストキュア」だ。テープがガーゼの役目も果たすもので、国内で一貫生産しているのは東洋化学だけだ。また、業界ではいち早く1998年にはISO9002の認証を取得した。
販売はOEM供給、ドラッグストアなどのPB商品が中心。最近では、自社ブランド品にも力を入れている。
年商は約16億5000万円。1997年の工場建設直後を除けば、安定した黒字経営を続けている。
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