◎まだまだ価格競争
デフレからインフレへ。アベノミクスでは、インフレへ積極的に誘導しようとされています。が、現実には石油価格の下落もあり、庶民感覚としてはあまりインフレの印象がないのが現実です。まだまだ、安いもの、価格競争が続いています。
そんな中、先日取材しました大阪市内ビジネス街にある紅茶屋さん、びっくりしました。お店はカウンターだけ、壁にはお持ち帰り用の自社ブランドの紅茶がずらりと並んでいました。
◎びっくりの価格
よくあるゴージャスな雰囲気のカフェではありません。コーヒーショップのような明るいカラフルな印象です。スリランカの茶葉、それも新鮮な新芽を使ったフレーバーティー。日本の軟水に合う茶葉だけを選んだもので、えらいこだわりのお店でした。
びっくりしたのは、紅茶のこだわりだけではありません。価格でした。フレーバーティーがメインで、値段は一杯700-8000円代です。ホテルでのこの値段は、そんなに驚きませんが、ビジネス街でのこの価格は驚きです。
◎お店としては高くない
さらに、ちょっとしたケーキは700ー800円でした。紅茶とケーキのセットにすると、ほぼ1500円です!カウンターだけですから、そんなに落ち着けるわけでもありません。
「いい値段しますね」と、店長さんにお聞きしました。「よそでは1杯2000円のティーもありますからね」と落ち着いたもの。うちの紅茶が高いとは決して思っておられません。
◎満足そうに1500円
多分、世の大半の男性は1500円の紅茶セットは、多分頼まないと思います。ちょっと我慢して、夜の居酒屋で一杯飲まれると思います。こんなお店には、そんなに人が来ないのでは、と思っていたらまたまた驚き。若い女性を中心に、次々とやって来られます。
皆さん平気な顔をして、各種のフレーバーティーとケーキを注文。帰りの際には、1500円前後のお金を払われます。皆さん満足そうです。
◎欲しいものを消費する
インフレ、デフレ関係のない世界です。ここに来られる女性は自分が好きと思うものには、お金を使われます。素晴らしいです。理屈ではなく、気持ちで消費されるのです。
価格でものを選ぶ時代から、気持ちで欲しいものを選ぶ時代に突入しました。欲しいものは何?こだわりの美味しい紅茶。喉が乾いたから飲む飲料水と、この紅茶は同じ液体ですが全くの別物でした。
消費動向は日々変化しています。豊かな時代の消費者は、口や腹だけで満足するのではなく、心の底からの、気持ちの満足求めているのです。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞