◎病院もユニークな仕組み
経済新聞なので対象は経営者がほとんどですが、時々病院の院長さんに取材することもあります。病院ですが、企業と同じで患者さんを喜ばすユニークな仕組みを導入されているところもあります。
受付の女性が、スマイルクリエーター、感動クリエーターのバッチを付けて、受付の仕事のほかに患者さんを喜ばすことをやっておられたりします。待合室にキレイな飾り付けをして、入ってこられた患者さんが感動。歯が痛いことを忘れてしまうそうです。
◎マレーシア人のお医者さん
まあ、みなさんいろいろと工夫されています。先日、お会いした院長さんは、もっとびっくりしました。大阪市内にある産婦人科の男性医師でした。
実はマレーシア人のお医者さんでした。日本人でも、お医者さんになるには、大変な苦労をしなければ、お医者さんにはなれません。
この方は、マレーシア人というハンディを背負って、立派に開業されていました。「どうして日本でお医者さんに…」と単刀直入にお聞きしました。
◎経営者に助けられて開業
「ボクは貧しい家で育ち、日本へ来るのが憧れでした」と。そして、来日して勉強し、北海道大学薬学部、大阪大学医学部を卒業して病院で勤務し、2013年4月に産婦人科をオープンされました。
「日本のある中小企業経営者さんに助けてもらったから、開業できました」と感謝されます。今では、患者さんが絶えない人気の病院になっています。いろんなハンディを乗り越え、日本のお医者さんに負けないクリニックを経営されておられます。
◎企業経営者に“カツ”
マレーシア人のこのお医者さんは、助けてもらった恩返しにと、日本の中小企業経営者に“カツ”を入れられます。
「マレーシア人は日本人が大好きです。ビジネスでも一緒にやりたいと思っています。でも、日本の中小企業の社長さんは、積極的に海外へ出向こうとはしません」と。
◎リスクを考える日本人
アジアの国々の中で、日本が一番後ろ向きと指摘されます。「日本の社長さんはすぐにリスクを考えます。他の国の社長はリスクの前に、このビジネスやったらいくら儲かるかを考えますよ」と。
また、「新商品を開発するに当たって、日本人はまず国内マーケットでどのくらい売れそうか考えますが、外国の社長は最初からアジア市場、世界市場でビジネスを発想します」と。続けて、「ボクは凄いハンディを背負って頑張ってきました。日本人ももっと本気になって頑張らんと」とハッパをかけられました。
◎日本人の弱さ
外国人の活躍を見ていると、豊な社会で育った日本人の弱さが見えてきます。腹をくくって新しいことに挑戦。アジアで日本がリーダーシップを取る事が、アジア全体の発展につながると思います。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞