◎アベノミクスに陰り
年初から株は下がるは、円高になるは、中国経済はややこしいと、日本の経済は波乱含みの状況です。安倍総理も、これまで自慢してきたアベノミクスが、かげりを見せてきたこともあり、何とか景気を良くしようと必死にです。
安倍総理は消費を喚起しようと、経団連に賃上げを強制されています。また、日銀のマイナス金利の導入で、一般消費者の需要喚起や企業の設備投資を促そうと躍起になっておられます。でも、なかなか思い通りに進んでいないのが、現状ではないでしょうか。
◎ルソーの自然に帰ろう
経済活動は、ルソーや老子の言うように自然に帰るのが一番。強制的に金を使え、モノを買え!と言っても消費者、企業はなかなか動きません。経済は命令ではなく、損得で動くものですからね。今買ったら損か得か、今売ったら損か得かで動いているわけですからね。
賃金を上げた方が損か得か。上げないと優秀な社員がどんどん逃げていくなら、中小企業でも無理して賃上げします。でも、今の状況は上げたくても上げられない経営環境。社員も会社の厳しい状況が分かっているのであまり、上げろ上げろとは言えません。
◎今の賃上げは自然に反している
労働組合も以前のようなストでも打って、生活を守らんとアカンという切羽詰まった状況ではありません。それなりに労働者も豊かになり、社会補償も充実しています。
政府は言うほど、労働者は賃上げに執着しているわけではありません。そうなると、経営者も必死になって賃上げせなアカンとは思いません。物価上昇もあまり期待出来ませんからね。賃上げは、自然の流れではないのです。
◎模範回答は聞こえて来ない
同じように企業の設備投資もです。製造設備や研究開発にもっと投資をして欲しいと旗を振られますが、ほとんど踊りませんな。ボクも日銀のマイナス金利発表以降、中小企業の社長さんに、「マイナス金利ですよ。設備投資をしませんか」とお聞きします。
「チャンスですな。これからガンガン設備投資をしますよ」。こんな安倍総理が喜びそうな模範回答は全く聞きませんでした。
◎設備投資は終わっている
おっしゃるのは、「もう、これまでものづくり補助金をいただいて、いっぱいやってきました。今、金利安いと言われてもお金返さんとアカンのでしょう。要りません」ときっぱり。そう、元気なモノづくり企業は、もうすでに設備投資を終わっているのです。
これからやりたいという会社は、逆に一周遅れ。世界の景気も微妙です。賃上げ同様に、設備投資も国が強制するものではありません。バブル期もそうですたが、どうも最近の景気対策は後手後手の感じがします。
◎国は何もしないで
国があえて何もしないのも手です。企業経営者に任せた社長ノミクスの方が、良いかも知れません。
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