◎中古車販売店に拍手
常識を破る。人とは違う発想をどう持ち込むか。ビジネスの妙味でもあります。取材の中でも、素晴らしいアイデアだと心の中で拍手を送っていることもよくあります。
先日、取材させてもらった中古車販売店も変わっていました。ロードサイドにある中古車販売店。だいたい、道路際までたくさんの車を並べています。
◎イメージが全く違う
フロントガラスには、こんなに安いと言わんばかり、大きな数字の値段が書かれています。下は砂利であったりもします。ちょっとホコリがたまったボディー。
見ていると、店主らしいおっちゃんが出てきて、なんで安いか、こんな出物はちょっとないよとアピールされます。まあ、こんなイメージの中古車販売てんですが、取材に訪れたお店は全く違いました。
◎高級車が飾ってある
まず、外観です。大手自動車販売会社のディーラーの雰囲気です。大きな窓ガラスの明るいお店。中には、レクサスなどの高級車が飾ってありました。
知らない人なら、ここが中古車のお店とはたぶん気づかないでしょう。中に入ると、制服を着たきれいな女性があいさつしてくれます。どう見ても、ディーラーのお店です。
◎500万円以上の値段
「当店は中古販売店というより、ディーラーさんと競合しています」と社長さんはおっしゃいます。30年近い歴史のある中古車販売のお店ですが、途中から今の形態に変わって来たとおっしゃいます。
置いてある車も基本は高級車。3年以内の新しい中古車や新古車が中心です。価格もびっくり。店内に飾ってあった車は国産車ですが、500万円以上の値段が付いていました。
◎新品同様の商品
お客様の層も少し違います。ファミリーというより、中小企業の社長さんのようなミニ富裕層が多いそうです。
ディーラーで新車を買うよりも200万円前後安い。新品同様ですから、「これでも良いか」と買われるそうです。
◎ビジネスやりやすい
お客様だけでなく、お店の事情もありました。安かろう、悪かろうで品質の良くない車を売ると、後でのクレームやメンテナンスの必要が多く、結局手間がかかることになるそうです。
でも、品質の良い高級車は故障も少ないので、後のトラブルや問題もあまりありません。お客様の質も良いですから、ビジネスとしてはやりやすいそうです。
◎車でなく、人を売る
もちろん、こちらの営業マンはアフターフォローもきっちりされておられます。「車を売るのではなく、人を売りましょう」と、人材養成にも積極的に取り組んでおられました。
新品に近い高級中古車、礼儀正しい営業スタッフ、そしてガラス張りのきれいなお店。従来の中古車のイメージを破る発想で元気な経営を進めておられました。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞