◎情緒がない都会の砂漠に
世の中、スピーディーになると、ゆったり感というか情緒がなくなり、都会砂漠になってしまいます。よそのお宅にお邪魔して、お茶でも飲みながら、お話をすることもめっきり少なくなってしまいました。
茶飲み話、茶飲み友達といった言葉も、都会では死語になってしまったようです。そんな中、都会のど真ん中にあるお茶屋を取材しました。
◎奥さんと娘さんから取材
ご主人が配達に行かれているということで、奥様と娘さんに取材させてもらいました。これも、ラッキーでした。ご主人、男の人は取材となると、構えられる方も多く、本音で喋るのが苦手なようです。
その点、女性はざっくばらんです。結構本音で喋っていただき、話が分かりやすいです。
◎業務用のお客様が対象
創業65年の歴史をお持ちです。通常、街のお茶屋さんは、一般の消費者を対象にしておられますが、こちらは業務用のお客様でした。飲食店、病院、事務所、工場などたくさんお茶を購入されるところです。
「昔は皆さんたくさんお茶を飲んでくれましたが、今はコンビニやカフェがあちこちにいっぱいでき、お茶を飲む人が減ってしまいました」と嘆かれます。そのお陰で、お茶の販売も減少しているそうです。
◎お客様は約100社
事務所でも自販機や給茶器が置かれており、お茶の葉を購入されてわざわざお茶をいれる人は少なくなりました。昔は工場では、社長の奥さんが大きなヤカンでお茶を沸かしてくれていました。が、今はだいたい工場の壁に置かれた自販機からペットボトルのお茶を購入される方がほとんどです。
それでも、長く続いているお客様多く、今も常連のお客様は約100社に及ぶそうです。お茶っぱがなくなって来たら、連絡があり急いで持って行かれます。
◎弁護士先生は高級茶
「やはり高級なお茶を買っていただけるのは、弁護士先生のようなところですね。お客様を大事にされているかは、高級なお茶でだいたい分かります」とおっしゃいます。高級なお茶を購入されているところは、あいさつもしっかりされるそうです。
工場ではやはり番茶がよくでるそうです。こちらのお店では、約50種類のお茶をそろえてられます。100g200円から1000円ぐらいまであるそうです。
◎老舗の会社は抹茶にお菓子
取材でも実感しますが、良いお茶を出されるところは、会社に歴史があったり、上品な感じがします。逆に出がらしのようなお茶を出されるところは、どこか会社に品がない気がします。
出されるお茶で、ある種会社の格付けが出来るのです。老舗の会社では、時々お菓子と抹茶が出されることもありました。
◎良いお茶、分かれば良い会社分かる
お茶の大事さを改めて実感しました。良いお茶が分かるようになると、良い会社も分かるように思います。ペットボトルのお茶も良いですが、時には美味しいお茶をいれて、じっくり味わうのも大事です。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞