◎ブラック企業で戦々恐々
明けましておめでとうございます。今年もこのコラムをよろしくお願いします。
昨年はブラック企業がいろいろと騒がれました。超過剰な労働時間、サービス残業、自殺者…と。次はうちの会社ではと、日本の大手企業は戦々恐々としています。2017年は、まさに働き方改革ではないでしょうか?
ある大手企業では、夜の8時になるとエレベーターが大勢の人で混雑。なかなか乗れなくなると言います。チャイムが鳴り、一斉に逃げるように会社を出なくてはならないからです。
◎日本特有の違和感
大手企業では、労働時間を守れ、残業するな、早く帰れと厳しい監視体制が続いています。でも、この働き方の改革はちょっと違うように思います。どこかに、日本特有の違和感を感じています。
逆でしょう。今言われている働き方改革は、従来のように決まった時間に会社に来て、決まった時間に家に帰る。この仕組みを変えて自由に気持ち良く、楽しく働ける場所をつくろうということ。
◎大手企業の社会的責任は?
実際、働き方改革で仕事の中身も良くなり、会社も社員もお互いにハッピーになるのです。でも、働きすぎで自殺者が出ると、労働時間を徹底的に守ることが大手企業の社会的責任と、この1点集中です。
本当は、そんなことではありません。大手企業は日本の経済発展に貢献すること、雇用を増やし、ハッピーな社員を増やすことが、本来の社会的責任なのにね。
◎間違った労働規制
時には集中して仕事をしないといけないこともあります。仕事が楽しいときは残業や休日出勤してでも、社員はやります。それをしたらアカンということこそ、間違った仕事の仕方だと思います。
仕事をしたくない人に、プレッシャーを与えて、いやいや無理やりさせる仕事の仕方こそ改革せんとアカンのです。給与を上げて欲しい、出世したいならもっと働けという、脅迫的な仕事の押しつけです。
◎仕事のストレスは何か
まず仕事のストレスを時間や在宅などの場所で解消しようというのは、あまりにも短絡的です。ベンチャー経営者、元気な中小企業の経営者さんは、みなさん超過剰労働で、職場も家もゴルフ場も関係ありません。でも、そのために自殺する人はほぼいません。ときど、病気になる人はいますが…。
大学関係者、教員、公務員さんで、むちゃくちゃ働いている人いっぱいおられます。こっちはブラック大学や学校、官庁といった言葉はありません。あるのは、ブラック企業だけです。うーん、なんかおかしい。
◎“労働心”が大事
まあ、そのうちに公務員でも同じような問題が起こるかもしれませんがね。あまりにいろいろ書くのもしんどいので、早くも結論です。
要は労働時間・場所ではなく“労働心”が大事ということです。働く人の気持ちです。働くのがゴルフやゲームと同じように楽しいと思っているなら、徹夜して仕事をすることを認めるべきでしょう。働く社員の気持ちを大切にすることです。
◎楽しく面白おかしく仕事
最近、超一流大学を卒業した若者が、大手企業を敬遠してベンチャーや中小企業に就職する人が出て来ました。その理由を聞くと、大手企業はつまらない、ベンチャー企業は楽しそうと言われます。
日本の大手企業からはなかなか新しいビジネスが誕生しません。米国や日本のベンチャーからおもしろいビジネスが出てくるのは結局、楽しく、面白おかしく仕事をしているからです。
◎いっぱい仕事をしても
まさに働き方、仕事の改革です。今こそ、労働の規制緩和が逆に必要だと思います。仕事をやりたい人には、どんどんやらせてあげるべき。仕事し放題の発想です。
手当は残業時間ではなく、その成果で払うべき。仕事の出来る人は早いですからね。兼業やアルバイトもありです。出来る人、仕事が好きな人はいっぱい働いたら良い。
日本経済の発展にもつながると思います。いずれにしろ、社員を幸せにする会社こそ、2017年の求める企業像だと思います。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞