◎何が大事なニュースか?
何が大事な情報か、それを自らの判断で選び、一般大衆に発信するのが、本来のメディアの役割です。何がニュースか?何が大事な情報か?でも、最近、この答えがまさに???です。
日本のメディアは、いつもそうですが、同じようなニュースに対する価値観をお持ちなのようで、だいたい流されるニュースの扱い方がほとんど同じです。これが、海外のメディアと比較するとあまりにも変です。
◎違うことは怒られる
ヨソと同じような扱いをしないとイケないが、日本のメディア以前からあるのです。ボクが新聞記者をしていた時も全く同じでした。例えば、著名な財界人の記者会見。1時間くらいしゃべられた中で、何をニュースにするか?
迷った時に、まず考えるのがヨソの記者は何をメインに書くやろか?と言う発想になるのです。ヨソの新聞社と同じようなニュアンス記事を書くと良いですが、ちょっと異なったところを書くと、デスクから怒鳴られるからです。
◎異常な扱いに仰天
「お前、何を聞いているねん。ヨソとニュアンスちゃうやないか」と。ヨソと同じような記事を書かないとイケないクセがついているのです。
最近、感じたのは浅田真央さんの引退報道でした。あの異常な扱いにはびっくり仰天です。テレビ、新聞社ともトップレベルの扱いでした。ボクにはそのニュースの価値観が、全く理解できませんでした。現役の記者だったら、えらい怒られていたところです。
◎ポピュリズムの元祖
もう、ずっと前から辞めるのは時間の問題でした。だから、ある意味では、引退は当たり前、驚きはありませんでした。それにもかかわらず、メディアの異常な騒ぎようです。
本人には、何ら問題はありません。あるのはメディア。なぜ、こんな大きな扱いをしないといけないのか?カワイイ人気選手、国民のアイドル。まさに、メディアポピュリズムの元祖です。
◎危機感無さに唖然
では、この時に大きなニュースがなかったのか。いやいや、ありました。北朝鮮問題です。日本の米軍基地にミサイルを撃ち込むことを公言。米国は空母を派遣して、一触即発の危険な状況にあるのに。
この危機感の無さに、唖然としてしまいます。まさかミサイルなんか飛んでくるはずはないと思っているのでしょうか。ちょっと前にはシリアがサリン爆弾を落としたため?、米国が報復攻撃したばかり。
◎避難、対応の伝える義務
北朝鮮も核だけでなく、化学兵器もいっぱい持っていると言われています。もし、ミサイルの先端に化学兵器搭載されて、日本の米軍基地に落とされたらと思うと、ぞっとします。
なぜ、日本のメディアは北朝鮮リスクを大きく扱わないのか?新聞、テレビで、化学兵器が落とされたら、市民はどう対応したら良いか。誰も知りません。伝える義務があると思います。
◎大津波の教訓活かされてない
米軍基地のある自治体が化学兵器や核が落とされた際、どんな避難をしたら良いか。ほとんど聞いておりません。全くの無防備な状態。そのことを非難するメディアもありません。
いやいや、これって東日本大震災の大津波と同じです。誰も、そんな大津波は来ないと思っていたのです。起こってから、津波対策を急に言いだしたのです。ミサイルも同じです。
◎今こそ警鐘を
メディアは、一般大衆が安全、大丈夫と思っている時にこそ、警鐘を鳴らすべきでしょう。北朝鮮のミサイル攻撃が始まった後になって、なぜもっと真剣に防護対策を取らなかったのかと、メディアの政府批判が始まりそうです。
日本のメディアも、そろそろ考えを改める時期の来ているように思えます。国内では相変わらず、幼児殺人事件、強盗、火事、交通事故などニュースで溢れています。ミサイルとどっちが大事か、その軽重をしっかり考えて欲しいと思います。
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