コヤノ(06・6358・4939)は、自社商品のコーティング剤「コヤフロン」オンリーで元気な経営を展開。敢えて事業領域を広げずに、そのパワーを私的美術館に投入し、日本文化の継承に貢献する。
1963年に豊中市で創業した研究開発型企業。1984年には今も経営屋台骨を支える商品コヤフロン開発した。「私1人の力ではありません。素晴らしい出会いが商品化につながりました」と、創業者の小谷野達雄社長。
コヤフロンは、フッ素系樹脂洗浄表面保護剤。乳化剤と水溶性の2タイプがあり、汚れを落として汚れをつきにくくし、無害、不燃性の特色を持つ。
「商品を提供して独立を支援しています」と、販売方法もユニークだ。FC展開とは異なり、事業をやりたい人に商品供給、販売方法などを伝授するだけ。投資費用は約100万円で取り組みやすい。
小谷野さんが面談してやる気、真面目さなどを見極めて選ぶ。すでに、北海道から沖縄まで全国200社とグループ組んで販売ネットワークを構築。 JR九州のななつ星列車、大手ホテルのシャンデリア、ビル外装、自動車など多くの実績を誇る。
小谷野社長は、「あまり手を広げたくない」と、事業はコヤフロンに絞る。その一方、古代の工芸品から生活に密着した古き良き時代の多彩な商品を収集、その数は万を超える。「使い捨て時代の中で良いものを残し、後世に伝えたい」と文化活動に取り組む。20年前に美術館をつくり、日本文化を守る。
※コヤノ美術館とは=大阪市都島区の本社ビル2-3階をコヤノ美術館、兵庫県西脇市に同西脇館を開設して一般公開する。貴重な資料も多く全国から大学教授などが研究に来るという。美術館開設20周年で今年は江戸時代の補聴器、自動ハエ取り器などを展示した珍品展を開催中。営業の神田徳子さんは学芸員の資格を持ち、美術館も担当。土日は小谷野社長と奥様の英子専務が西脇館で入場者の案内を行う。
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