竹原編集長の明るいコラム

『使う人の立場でビジネス』(Free)

2019年1月19日

◎自分で考える考えない

ビジネスは、自分で考えて新しい事業を始める。計画を立てて、思い通りの仕事に取り組む。自分の意思が大事でもあります。
でも、その一方で、その時その時の流れに無理せずに乗ってビジネスをやられる人もいます。どっちがうまく行くか?これもまた微妙です。

◎外から言われて事業を

自分の思い通りにやって成功した人もおれば、人に言われてやって大失敗された人もいます。自分でやって失敗しても納得出来ます。が、人に言われてやって失敗したら、自分自身の気持ちが収まらないと思うのですが…。
先日お会いした経営者さんは、後者の方でした。自分の意思で経営を進めるというより、どちらかというと外から言われて経営をされて来ました。

◎シャワービジネスを

もともとは工業用暖房機の販売代理店をされていました。この方は手先が器用で、ちょっとした故障などは、すぐに直してあげられたそうです。これが評判を呼んで、順調に売り上げを伸ばしておられました。
そんな時、友人から海水浴場のシャワーをつくって欲しいと頼まれたそうです。そこから自社商品としてちょっと変わったシャワービジネスを始められました。

◎海水浴でコインシャワー

日本も戦後だんだん豊かになり、海の家なども増えて来ました。夏は多くの家族が海水浴で遊ぶ海水浴レジャーブームが到来したのです。シャワーの需要も急増したそうです。
温水シャワー、コインを投入して一定時間だけ使える仕組みを考案されます。根っから技術者なので、シャワーをどんどん改良されます。特許も数件取られました。

◎病院用のシャワー

「まあ、ストーブは冬だけ。海水浴は夏のある時期だけですからね。年中安定した需要が欲しかったですね」と振り返られます。そんな時、海水浴で来られた病院の先生から病院にシャワーをつくって欲しいと頼まれました。
病院の患者さんで、お風呂には入れないが、シャワーを浴びたい人がおられます。そこで、病院用のシャワーも手がけられました。

◎学生寮のシャワーも

その流れで、学生寮にもシャワーをつけて欲しいという需要が出てきました。「学生寮を運営している人にとって、お風呂は管理が大変ですが、コインシャワーなら管理が簡単で収入にもなるというわけです」と。
その後、阪神淡路大震災、東北大震災と自然災害が勃発。被災者向けにシャワーを提供されたところ、皆さんから大いに喜ばれたそうです。

◎災害用で活躍

自衛隊によるお風呂のサービスもあります。が、実際に大勢の人が入ることもあり、若い女性など嫌がれる方も少なくありません。その点、コインシャワーは便利なのです。
コインを利用するので、1人の人がそんなに長く使われません。管理も楽ですな。水道と排水口さえあれば簡単に組み立ててた利用できるのです。
さらに、シャワーですから衛生的です。感染予防にもなります。そんなこともあって、災害用のシャワーが今、注目を集めています。

◎商売は波に乗ること

最後に経営者さんに商売のコツを教えてもらいました。「商売は、時代の波に乗れるかどうかですね」とおっしゃいます。確かに、工場の暖房機から海水浴でのシャワー、さらに災害用のシャワーへと、時代の流れにあったビジネスを展開されています。
さらに、「買う人の身、使う人の身になって、つくることが大事です」と。つまり、供給側の発想ではなく、ユーザー側の立場でビジネスを考えるということです。
自分で考える、人に考えてもらう。そんなことより、使う人の立場でビジネスをやることがなにより大切だと思いました。


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