日本の伝統、和装用のバッグやぞうりを製造販売する岩佐(電話06・6633・4681)は、生産販売で改革を断行、ブラックフォーマルバッグでトップシェアを誇る。さらに、ぞうりでも着物デザイナー、ユーチューバーなどとコラボし和装業界に革命を起こそうとしている。
3年前に創業90年を迎えた和装バッグとぞうりの老舗。大阪市中央区日本橋2丁目に本社事務所、ショールーム、工房を置く。
「先代の父が社長をしていた20年前に戻って来ました。当時従業員は9人で約5年間業界のことを勉強して、そこから改革に乗り出しました」と、3代目の岩佐浩司さん。
まずは、ブラックフォーマルバッグの業界ナンバーワンを目指し、生産、販売の改革を断行。職人の内製化を図る一方、販売では百貨店、呉服店などのルートに加え、テレビ・ラジオショッピング、ネットショッピングなどの直販体制を構築。
「労働コストの安い海外生産へシフトする中で真逆の内製戦略。直販も当社だけでした」と振り返る。
現在、ブラックフォーマルバッグでは年間50万個の販売実績を誇る業界トップの「地位にある。
今では従業員は若い人材を中心に43人に増え、売り上げは約5倍の年商15億円弱に成長した。さらに、昨年からはぞうりの改革にも取り組みだした。
人気の着物デザイナーとコラボしたオシャレなぞうりを商品化する一方、和装関連で3万人から8万人のフォロワーを持つユーチューバーとも協力。「年内にも着物好き消費者に対し、岩佐ブランドを確立したい」計画だ。
コロナ禍から「規模拡大よりも社員の幸福度、顧客の満足度を高める経営にシフトしたい」と、働き方改革、お客様サロン開設に取り組もうとしている。
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