プランテック(電話06・6448・2200)は、あらゆるゴミを完全燃焼する純国産の焼却炉を開発、 展開する。災害ゴミ、海洋汚染の原因となるプラスチックごみ、コロナ禍の医療系ゴミにも対応、大手が出来ない世界のゴミ問題に中小企業が挑戦する。
1967年の創業、大阪市西区に本社を置く。創業者の勝井征三会長が開発した竪型ストーカ式焼却炉「バーチカル炉」をメインに、国内外合わせて約160ヵ所のプラント実績を誇る。
バーチカル炉は、廃棄物をタテ型の炉内に積み重ね、その下部から空気を通気させて燃やすシンプルな構造。約900度の高温環境の中で、安定的に燃焼。従来の焼却炉に比べイニシャル、ランニングコストも安く、メンテナンス費も少なくて済むスーパー焼却炉だ。
「一般的な焼却炉は大半が海外から技術導入。うちは純国産の焼却炉で、産業廃棄物、一般廃棄物あらゆるゴミを同時処分できるのが特色」と勝井基明社長。東日本大震災の震災ゴミ焼却処理、最近では岐阜県下呂市に納入したバーチカル炉が、集中豪雨災害ゴミの処理に活躍する。
国内で自治体、民間向けの納入を増やす一方、海外市場での導入実績も目立つ。中東ドバイ、シンガポールに続いて、現在、インドネシア・ジャカルタ郊外で1日50トン処理の焼却炉の建設中。令和3年7月末にも完成する予定。このほか、他の東南アジアの国からも引き合いが寄せられているという。
「東南アジアの多 くの国ではゴミ分別の習慣がなく、プラスチックごみの野積みも多い。当社のバーチカル炉が全てのゴミ問題を解決します」と期待する。バーチカル炉からの廃熱を利用した発電機能付の焼却炉もすでに実現している。
プランテックは工場を持たないファブレス企業。コアの協力会社約30社を含めて全国約100社と連携、中小企業が一体となって製造、据え付けを行う。「自治体焼却炉の管理・運営も引き受けています。地元の建設会社や地元の人材を雇用することで地域活性化にも貢献しています」と。
年商は約100億円で、創業以来の黒字経営を続ける。地球環境、地域貢献とSDGs理念に則ったオンリーワンの焼却炉は、世界に広がろうとしている。
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