◎飲食店が厳しい
コロナ禍で飲食店は大変厳しい状況です。感染者数が増えると、まずは飲食店の営業自粛の要請がかかります。
集客どころか、逆に店を閉めなければなりません。そんな飲食店でも、コロナ禍に負けない元気なお店もあります。
◎ゴーストのバーチャルレストラン
いち早くテイクアウト、デリバリーを始められて、売り上げをカバーされているところ。大衆居酒屋からコース料理の割烹に転換、付加価値を上げて密にならない仕組みを導入されているお店もあります。
先日、取材した会社は、UberEatsを利用したバーチャルレストラン(VR)型のデリバリーサービスを始めておられました。ゴースト店舗とも言われるこのお店は、店舗を持たない無店舗のレストランです。
◎米国では2000店のゴースト店舗
出前のデリバリーサービスです。マンションの一室で料理をつくり、出前のみの形態です。店舗を構え必要がありませんから、出店の費用も安くなります。
UberEatsや出前館などの出前サービス業者の出現、コロナ禍でお客様が外へ食べに行きたくないということから休息の普及し始めています。米国では2000店のゴースト店舗を持つベンチャーもいるそうです。
◎関西から関東へ
そんなバーチャルレストランをいち早く取り入れられたのは、老舗のかつ丼店でした。リアルのお店ではお昼時には行列ができる繁盛店です。
2代目社長は、コロナ禍の中での新たな展開として、かつ丼のバーチャルレストランに参入されました。関西エリアを中心に最近では、東京をはじめ関東エリアにも進出されています。
◎UberEatsを利用のFC店
「コロナ禍で夜を中心にした飲食店は、厳しい状況に追い込まれています。既存飲食店のノウハウ、設備を活かして何か役立つことができないか?と、かつ丼のバーチャルレストランを考えました」と。UberEatsを利用した新しいバーチャルレストランのFC(フランチャイズチェーン)事業を始められました。
今はバーチャルレストランへの関心が高まっており、UberEatsを利用しようと思っても、なかなかすぐにはできません。こちらはいち早くやられたので、今は店舗数を順調に増やしておられます。
◎作り方を現地で指導
FC店に豚肉、タレ、揚げ油など材料の提供と、ミニフライヤーの貸し出し、油交換の数値管理、研修スタッフを派遣。コンロの火加減などかつ丼の作り方を現地で指導されます。
「1日10-20食の注文で従業員の人件費も出ます」と。バーチャルレストランを令和2年末までに7店舗に増やされます。
「大量仕入れで材料コストが減少、売り上げよりも利益に期待しています」と、社長さん。さらに来年には200店舗まで増やす計画です。
◎外で食べるから家で食べる
ウイズコロナ、デジタル化社会では、食べに行くから、家で食べるゴーストレストランが一気に広がりそうです。飲食業界にも、今までとは違った出前革命が起こりそうです。
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