あけぼの化成(TEL072・976・1041)は、柿渋を活用した抗菌、防臭の機能性プラスチックを開発、食品マットなどに商品化した。今後、企業とコラボして用途開発を進め、市場を広めたい考えだ。
大阪府柏原市円明町に本社工場を持ち、プラスチックの異形押し出し成形を行う。自社で金型設計、製造し、エンプラなど多彩な機能性樹脂を手掛けるのが強み。創業44年目で年商は約18億円。自動車関連、家電・電材関係、建築・建材関連と各業界にバランスよく供給、安定した黒字経営を進める。
2019年から研究開発したのが、柿渋のタンニンを活用した抗菌、防臭のプラスチック。「柿渋タンニンのペレットが持ち込まれ、商品化を考えました」と営業部の橋爪一人次長。髙﨑三郎会長、﨑川廣光常務など経営陣もバックアップし、本格研究に取り組む。熱を加えても抗菌、防臭成分が持続、「アンモニアが1日で97・6%消臭できるデータを得ています」と﨑川常務。
ノロウイルス、インフルエンザにも抗菌効果を持つ。昨年末から自社ベトナム工場でシート生産を開始した。ランチョンマット、チューブ状の枕チップなどを商品化、ベトナム市場でのテスト販売を始めている。ランチョンマットで1枚数百円程度の値段だ。
「介護市場など幅広い可能性があります。
今後、いろんな業種の企業と連携して、商品開発、販路開拓を進めたい」と、髙﨑会長。当面年間4000万円の売り上げを見込んでいる。
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