兵庫県豊岡市の中田工芸(TEL 0796・42・1131)は、オンリーワンの木製ハンガーで元気ビジネスを推進。こだわりの“ナカタハンガー”をBtoC向けに“価格より価値”で勝負、海外市場にも進出し34カ国で木製ハンガーを供給する。
豊岡市日高町江原に本社、工場を持つ。創業は1946年。ファッション業界向け、ホテルや旅館向けハンガーで成長。ピーク時には、業務用で6割のシェアを誇る。
その後、BtoC市場に挑戦、2007年には東京都港区南青山に「東京ショールーム」を開設。個人、家庭用で国内唯一の木製ハンガーメーカーとして、“ナカタハンガー”をブランディング、高級こだわりのハンガーとして浸透した。
価格は数千円から3万円まで。木製ハンガーを「洋服が帰る場所」とし、モノとコトの“こだわり価値”を訴え、“福(服)を掛ける”と消費者の好感を得る。「洋服の型崩れがしません。一度使うとその良さを分かっていただけます」と、中田修平社長。ブライダルギフトや卒業記念品として市場を広げる。
海外展開にも力を入れ、香港、シンガポールなどにもアプローチ。今年1月には背広の語源でもある英国ロンドンのサヴィル・ロウでハンガーの展示会を開催、日本のこだわり木製ハンガーをアピールした。現在ではアジア、欧州の34ヵ国に輸出実績を持つ。
中田社長はジェンダー平等を掲げて、自らも1カ月の育休を取得するなど、職場環境づくりにも取り組む。昨春には地元外から新卒女性社員2人を採用するなど、人材確保にもつなげている。
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