滋賀県甲賀市の警備会社、SCC(TEL0748・67・8055)は、地元の活性化と警備のイメージアップを狙い“忍者警備”を展開。人気を呼び、コロナ禍の落ち込みをカバー、スタッフのやる気も高まる。
2011年3月に創業。滋賀県甲賀市土山町大野に本社を置く。工事現場や商業施設などで交通誘導整備を行う。「警備の仕事で何か地元の活性化に貢献できないかと思っていました」と、三吉麻弥社長。
警備会社では珍しい女性社長で、そこで閃いたのが忍者警備。ライバルの伊賀に負けない甲賀忍者、社会に役立つ大切な警備の仕事をアピール。「忍者警備」は商標登録済。
忍者服は、“紫香楽宮”の紫色をベースに、ベルトは特産のお茶のグリーンと地域カラーを盛り込む。服の背中、帽子には反射で光る“忍”の字を描き込んだ。
40人分の忍者服を用意。忍者服は少し割高になるが、イベントや地元の成人式などで注文が相次ぐ。東京からも忍者警備の仕事が入るという。
甲賀市と連携し、忍者警備の収益の一部で市内の小中学校に生理用品を寄付、貧困女性の支援にもつなげる。現在、売り上げの2割は忍者警備で占められ、コロナ禍のイベント激減をカバーした。
また、「忍者コスプレをしたい」と人材が集まる一方、警備中にお客様から声も掛かり、「スタッフの中には折り紙で手裏剣を制作し子どもにプレゼントしてくれています」と、予想外の効果も続出する。
年内にも水口町に本社事務所を移転するが、忍者屋敷のようなオフィスデザインを検討中。「忍者コスプレスタイルで、地域と警備業界を明るく元気にしたい」と、三吉社長は忍者コスプレの明るい警備ビジネスを進めている。
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