◎中東の市民革命、対岸の火事?
中東リスクが高まっています。長く統治してきた政権が、市民革命によって次々と倒されています。日本も対岸の火事とは言えないと思います。
いろんな影響が、これからどんどん出てくるのではないでしょうか。このコラムで中東リスクを論じるわけではありません。いつものように中小企業の話です。
◎中東と中小企業どこか似ている
ただ、この中東の市民革命、どこか日本の中小企業と似ているようにも思えます。先日、取材しました社会保険労務士の先生。以前、中小企業で働いた経験があったそうです。
そのときの経験を踏まえて、「中小企業の社長は、大なり小なり独裁者です」と、おっしゃいます。その会社では、社員は社長にビクビクし、奴隷のように働いていました。
◎カダフィ大佐は中小企業の社長
社長の誕生には、管理職はお金を出し合って、ケーキをプレゼントして、ご機嫌を取るそうです。「ボクがそのケーキを買いに行く役目でした」と、振り返られます。社長は一国一城主、独裁者なのです。
社員に耳を貸さない中小企業の社長は、どこかリビアのカダフィ大佐に近いのかも知れません。自分で創業して大きくされた会社。なんやかやと言っても、自分の会社です。
◎うっぷんが一気に爆発
この社労士さんは、そんな中小企業の体質が嫌で独立されました。独裁色の強い会社では、ある日突然、労働組合が結成され、労使紛争が起こるそうです。
社長が夜にキタやミナミに飲みに行き、ゴルフで遊びほうけていると、だんだん不満がつのってきます。そんなときに、労働組合関係者から煽られると、これまでのうっぷんが一気に爆発するということです。
◎良い会社づくりを進める
これも、今の中東情勢の姿とよく似ています。国民や社員を奴隷扱いすると、必ずしっぺ返しがくるのです。中小企業の社長さんも、今回の中東情勢、市民の反乱を“他山の石”にすべきです。
この社労士の先生がおっしゃっておられました。「良い会社とは、社員がその会社に勤めて本当に良かったと思える会社にすることです」と。社会保険の手続きや提出書類の作成というだけでなく、社長さんと一緒になって、良い会社づくりを進めておられます。
◎良いワンマン社長に
このため、社長さんには歯に絹を着せずに、悪いことは悪いと指摘されます。「社長とはよくケンカします。お金を渡しているのに偉そうなこと言いやがってと言われます」と。ケンカしなかったら、もっとクライアント増えていましたと苦笑されます。
ニッポンの社長さん、中東の独裁者のマネはしないでください。能力のある社員さんたくさんいます。良いワンマン経営者になって、社員と一緒に会社に元気革命を起しましょう。
中小企業を明るくする!ビジネスサクセスジャーナル 日本一明るい経済新聞