旭ノ本金属工業所(TEL079・253・3607)は、ナットの緩み止め機能を持つ「割ピン」のトップメーカー。3000種類、1日80万本を製造、自動車をはじめ各産業分野で幅広く活用され、日本のモノづくりを支えている。
兵庫県姫路市花田町小川に本社工場を持つ。創業は1936年。割ピンを約9割、残りは電話線などを束ねるステップルを生産するモノづくり企業だ。
割ピンは、ナットの緩みを防ぐため自動車、電車などの駆動部分に使われる専用ピン。サイズは1㎜径から16㎜径まで、材料も鉄、真鍮、ステンレスと多彩。
「今では国内で割ピンを生産する企業はほとんどなく、当社はトップメーカーです」と、令和5年4月に4代目社長に就任した田路一生さん。自動車のほか、鉄道車両、自転車・オートバイ、農業機械、宇宙関連などに幅広く使われている。
スタッフは25人。工場では約60台の自社専用機により、3000種類、1日80万本の割ピンを生産する。「産業界にはなくてはならないピンで、コンスタントに注文をいただいています」と。
大手自動車メーカーに対しては、2カ月近い在庫を確保し、安定供給体制を構築する。過去40年以上にわたって黒字を続ける。「産業界のためにも長く続けることが当社の使命です」と、無駄のない安定したモノづくりで、100年企業を目指している。
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